地球村研究室 石田秀輝」タグアーカイブ

続いて、サロンにて石田先生と中村監督の座談会です。

20160405サロン開館記念講演42

続いて、たまきさんサロンに会場を移して座談会です。こちらは事前申し込みのあった方が、石田先生、中村監督と気兼ねなくお話をすることができるという、ちょっと特別な会です。


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特に先ほどの基調講演では石田先生に40分という「制約」を課してしまいました。こんどはゆっくりとお話をいただければと思います。
まずは緊張をほぐすために、参加のみなさん一言づつ、ご挨拶ください。


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中村監督の映画では、伊坂幸太郎さんの原作の際にたびたび仙台が取り上げられました。仙台の魅力を、掘り下げてお話しいただければと思います。


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仙台生まれで、仙台育ちなのです。他の街に転勤で行ってた時期には「仙台は絵になる街だ」と思っていたのですが、今は少し通じ合えない部分が生まれてしまっているので、なにかヒントがもらえればと思います。


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私はバックキャストのお話を深く聞きたいなと思います。初めてお風呂の話を聞いたときに、この考え方は「凄いな」と思いました。


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本を読んできました。バックキャストの考え方が必要だなと感じているのですが、日頃から鍛えかたとかは、あるのでしょうか?


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司会/では、始めに中村監督に口火を切ってもらいましょう。
「アヒルと鴨のコインロッカー」を書くときに、初めて仙台に来たんです。列車から降りて、ペデストリアンデッキに立ったとき、ここ(青葉山)が見えたんです。街並みって、ここがゴールじゃないですか。それで「なんだこのちっちゃい街は。映画が撮れるな!」って直感的に思ったんです。
この街で撮影もして、だんだん知り合いも増えてくる。すると、東京と違って本当に人とバッタリ出くわせちゃうんです。だから伊坂幸太郎の物語が成立するんです。
自転車で街に出て、とか。ライブの後に飲みに出たり、とか。街がちょうどいい。だからゴールデンスランバーでは街を逃げる話ができて面白くなるなと感じたんです。


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例えばアヒルと鴨〜のアパートなんですけど。かなり縮尺の狭い街があって、歩坂町って町を地図を見たとき「電撃が走る」ようだったんです。坂になっていて、上に送電線が通ってて。
参加者—東口は昨年ガラっと変わりました。
ぼくはこのあいだヨドバシの横のマックがなくなってて、途方にくれましたよ。ぼくの名所がなくなってしまって。


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中村/東京だと吉祥寺なんかが似ていて。規模は仙台が圧倒的に大きいのですが、あの繁華街感はなんでしょうね?
石田/メインのストリートなんか一本しかないし。100万都市って言っても、実際のところ20〜30万ぐらいでしょ。飲み屋街は1本だけで、通りは3本。沢山ないでしょ。いい感じでゴミゴミせず集約している。ホールもある。街がある。自然もある。だから人と必ず会う。


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司会/なんとなく綺麗だな。ちょうどいいなで暮らしています。例えば自然が沢山あるから、ここのサロンの机や棚などは、県内産の材木なんです。なんとなくいいなで暮らしていますが、やはり環境は意識しないといけない。今日は環境のイベントなので、さらに石田先生にバックキャストをもう少し掘り下げてお話を伺ってみましょう。


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バックキャストって、難しい問題ではないんですよ。普通は何か問題があると、目の前のことを解決しようとするでしょう。よくある間違いは、バックキャストを「未来のありたい姿」って想像するんです。未来のものを作るのはフォアキャストでしょう。
バックキャストは制約の中でものを考えるんです。
今までの解決法は、制約一個に対して一つの答えを導いていた。


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たとえば温暖化があるから電気自動車に変える。
そうなると「電気自動車の電池って何で作るんだろう?」って疑問が生まれ、資源の枯渇が問題になる。一個の問題を解決すると、別の一個の問題が生まれる。
バックキャストというのは、資源、エネルギー、生物多様性は「こうなっていく」という縦軸に、それでどういう社会が作れるのか?っという横軸を組み合わせた考え方です。
例えば、車を走らす資源はもう枯渇する。そう考えると車業界は「車のない社会なんか、自動車会社が作れない!」と考えてしまう。でも制約の中で車を考えると、車のタイヤは4つ必要か?2トンもいるのか?となり、タイヤ3個とか2個で300キロの車が生まれる。全く違うものが生まれるんです。
バックキャストには時間軸がない。バックキャストは方向だけを指し示します。

20160405サロン開館記念講演54
司会/映画「殿、利息でござる!」では残さないことを命じていたのに、古文書が残っていた。この辺のことや、映画のことを差しさわりがないところでお話しいただければ。
中村/はじめに役者さんと話していたときに「普通出さないですよね」って会話になりました。なにがというとお金です。今でいうと一人あたま3000万円から5000万円になる。それって、払っちゃうと帰ってこないお金ですよ。


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上手くいかないですよね〜だって帰ってこないお金ですもん。それを、話す人は皆が思うんですよ。「上手くいくわけないじゃん」
そのとき思いましたね。「あ!コメディいける」って。※場内爆笑
この払わないってのが普通の人の感覚で、これが変わるから面白い。


20160405サロン開館記念講演56

司会/古文書読んでいると、いい人の話。っで終わってしまうかもしれない。でも明るいんです。勇気のもらえる映画なんですが、涙腺が緩みました。
参加者/試写を見させていただいたんですが、終盤に号泣なんです。そして帰って家でひとり(お酒を)飲んでて嗚咽が出てくる。翌朝ご飯を食べてて、涙が出てきて家人に不審がられる。私、吉岡在住なんです。


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人の気持ちは変えられない。そうそう変えられないですよ。でも映画で沢山泣いてもらえたのは、変わる瞬間がいっぱいあったからなんでしょうね。みなさん感動が見たいんですよ。人が変わるところを見たい。


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司会/では、最後にこれだけは聞いておきたいという質問は?
ひ孫の代まで環境を残したいなと、自然エネエネルギーのことを勉強しているのですが、いま考えなければいけない、エネルギーの枠組みより大きなものを教えてください。


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例えば、火力発電所はCO2を出すからやめようってのは間違ってます。例えば震災のときにエネルギーは6割になった、それでも暮らしは楽しくできた。だったら、少しのエルギーで楽しく暮らせばいいのでは!って発想がある。
今の考え方は「置き換え」を前提にしています。それでは絶対に減らないですよ。


20160405サロン開館記念講演59

エコな家電製品は今では巷にこれだけ世の中にあるのに、日本は二酸化炭素の排出量が全然減らない。どんなエコな技術も市場に投入したら、置き換えのために消費財になってしまう。置き換えでは減らすことができないのです。
だから、工学部の人たちにはテクノロジーだけを考えてもらっては困ります。ライフスタイルを考えれば、何が必要かが見えてきます。


20160405サロン開館記念講演61

さいごに、皆さんで記念写真を撮りました。
みなさんが、最初のお客様です。

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たまきさんサロン開館基調講演&トークは石田先生と「殿、利息でござる!」の中村監督だよ。

20160405サロン開館記念講演01

いろいろありまして、とうとうオープンしました「せんだい環境学習館たまきさんサロン」です。なんだか嬉しいなぁ。
たまきさんサロンでは、これから月に2回ぐらいのペースで環境に詳しい各方面の先生にお出いただき、環境を学んでもらおう!って講座を開催する予定です。
環境って、ひとことで言うと何なんだろう?身の回りのこと全部?人間の暮らす空間よりもっと広いもの?具体的な環境を定義づける何かがあるの?
環境って漠然としすぎているけど、細かいところから学ぶほど、もう僕らの地球は無意識のまま暮らしていられないのだなぁ〜と思うこのごろ、サロンオープンを記念して第一回の講演を。。。


20160405サロン開館記念講演02

いきなり講師の先生が普通に通路を降りてきました。
東北大学環境科学科大講堂をお借りしまして、第一回目の講演は沖永良部島からお越しいただきました。東北大学名誉教授で地球村研究室代表の石田秀輝先生です。先生のお話はブログで紹介するのはこれで何回目だろう?でもお話を聞くたびに、どんどんと深く、そして新しい章へ入っていくので、必聴です。


20160405サロン開館記念講演03

記念講演のテーマは「ふるさとの声を聞くー過去から未来へつなげる手法ー」です。
光り輝く未来を作りたいという思いを語ってくださいます。


20160405サロン開館記念講演04

「私は、子供達に笑顔あふれる国を残すには、どのようにしたらいいかと考え続けています。
それには、いま2つの大きな限界というものを感じています。」


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一つは外的な要因で、人間活動の結果、地球環境の劣化が進んでいるということ。二つ目の大きな限界は、資本主義社会の限界であり、物質的な欲求の劣化が社会に閉塞感をもたらし、少子高齢化などに結びついているものと考えます。
この二つの限界をひとつずつ考えてみようと思います。


20160405サロン開館記念講演06

環境の劣化は7つのリスクをあげることができます。
「エネルギーの枯渇」「生物多様性の劣化」「水や食糧の分配のリスク(都合二つ)」「気候変動を代表する温暖化」「人口爆発」「資源の枯渇」こういうものがあります。
例えば気候変動では、台風はどんどん早くやってくるようになっています。大きくなってもいます。数も増えています。
アメリカなどでは台風による壊滅的な被害も出ています。

20160405サロン開館記念講演07
生物の多様性などは目をそらすほどの状態で、地球ではこの40年間に30%もの生物の種が絶滅しています。これが熱帯に限ってだと60%が絶滅となります。
絶滅がミツバチに影響が及ぶとすると、食物の80%はミツバチに受粉を助けられているので、たった1種がいなくなるだけで食卓は図のようになります。いまは年間に4万種もの生き物が絶滅しています。これは大量絶滅ではなく、ビックバンだと明言している研究者もいます。


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では、何でこんなことになるのか?エネルギーという観点から見てみましょう。
ひとがひとり暮らしていくのに必要なエネルギーは2400キロカロリーです。ですが、日本人は平均1日127000キロカロリーも消費しています。実に50倍です。
例えば10キロ移動しようとしましょう。必要なカロリーは308キロカロリーですが、車で移動すると9000キロカロリー、おおよそ30倍です。
この地球環境の劣化は、僕たち自身がちょっとした利便性を追い求めた結果、幾何級数的にリスクを増大させ自分で自分の首を絞めている結果に結びついてます。


20160405サロン開館記念講演09

続いて物質的な劣化ですが、消費欲求の劣化であり「ものはもう要らないよ」という時代に入っています。例えば三種の神器「冷蔵庫」「洗濯機」「テレビ」これが家にあることが理想だった1950年代がありましたが、いまでは国内普及率は100%を超えました。超えているなら次世代の三種の神器が登場していいはずなのに、相かわらずこの3種でぐるぐるぐるぐる回っているので、白物家電のメーカーは屋台骨そのものがグラグラになりました。
私たちは資本主義の中に暮らしていますが、基礎となるはずの終わりのない成長が、地球環境の劣化、消費の劣化で限界に達しています。そして世の中に閉塞感が漂い、将来に対して不安を感じる日本人が増えているのです。


20160405サロン開館記念講演11

そこで、日本の社会構造を少し振り返ってみましょう。
日本はもともと1950年代ごろまでは、図のような自然の恵みと共同体が強く結びついた「地域社会に個が所属する形」をしていました。これを私はアミニズム型と呼んでいます。


20160405サロン開館記念講演12

ところが、日本社会は1950年以降に工業化が進み、資本主義社会へと構造が変わっていきます。資本主義は共同体から個人を切り離してしまいます。するとどうなるのでしょうか?切り離された個人は活動をどんどんと広げ、肥大化していき、やがて共同体や自然といった社会の土台を侵食してしまったのです。その結果として二つの限界を作り上げてしまったのです。



20160405サロン開館記念講演13

ですが、これは過激な言い方になりますが、私はこの二つの限界を認めたいと思います。そして我々は次のステップ。ポスト資本主義=新しい定常型社会を作る過渡期にいると思いたいのです。


20160405サロン開館記念講演10

例えば、新しい定常型社会は真っ白なキャンバスに作るものでしょうか?違います。既に我々の歴史を学ぶことができるならば、我々の歴史は、それがどういう定常型かを教えてくれます。
今の暮らしは18世紀後半から続く大量生産大量消費の延長にいます。資本主義は濃いところから薄いところへと価値を移すことで成り立ちます。そこに1970年代からはICTと呼ばれる情報化が進み、均一化はますます進んだ結果、モノ余りの今があります。飽和するのです。その時に文明的な社会から文化的社会に移行するのではないかと期待してます。
文化的社会とは何か?「非貨幣(お金の否定ではなく、お金にない価値)」「労働集約(資本集約ではなく)」「ローカル経済(都市経済ではなく)」そういった価値が新しい価値観を生むと思います。


20160405サロン開館記念講演14

次に現れるのは図のようなものでは。
個をもう一回自然や共同体に結びつける価値観。そういったなかでテクノロジーやサービスが発達していくのではないかと。ただ、これはもう一回アミニズム社会に帰るのじゃないかと思われますが、これは新しい姿です。姿がオーバーラップして見えますが、これを新しい定常型と捉えないで過去に戻ると捉えると、いろんなトラブルが起きることでしょう。
戻るのではない。進化しながら新しい価値観を見つけることです。


20160405サロン開館記念講演15

日本はこれまで物質的に豊かになった。これからも同じように物質的に煽ればいいのか?いいえ。そんなことをしたら、ますます酷くなる。
人は物質的な喜びより、経験などに結びつく幸せの方が大切と気づいているのです。
アウトドアへ出ることに喜びを感じ、菜園で食物を育てることに憧れるのです。


20160405サロン開館記念講演16

ただ、これを実現する上では、従来の延長で思考するのでは実現は極めて難しい。この次世代の思考をするには、足場を変えなくてはならない。その足場を変えることをバックキャストと呼び、しばらく考えてみることにします。
私たちの思考は、フォワキャスト。今日を原点に明日を考えます。
バックキャストは既にある制約の中でものを考える。なぜ、こういう思考回路が必要かと言いますと、フォワキャストは地球環境と豊かな環境を天秤にかける暮らしだからです。地球環境のことを考えたら、豊かな暮らしを少し削らないといけない。
だけど我慢は「節水」「節電」「省エネ」に結びつく。ただ、孫にもそんな我慢を強いるとしたら、私たちは大人の責任を果たしていないのではないか?と僕は思います。


20160405サロン開館記念講演17

僕は今の子供達が大人になった時にもわくわくドキドキ暮らして欲しい。
バックキャストの考え方では、地球環境に多くの制約があることが既にわかっています。その制約の中で豊かさを考えるとき、私は自然のドアをノックして、こういったものが生まれます。泡のお風呂です。自然は唯一、持続可能な循環を持っています。
フォワキャストで考えると、300リットルのお湯でお風呂を沸かすためには水もエネルギーも足りません。フォワキャストで考えた結論では「お風呂の回数を減らす」「体を拭く」などにたどり着きます。これではわくわくドキドキしません。我慢です。
バックキャストで考えると、僕の答えは3リットルの水で入れる70度の泡のお風呂です。
制約があるからって我慢をしない。制約があるから今まで思いも付かないライフスタイルが見えてくる。これがバックキャストの思考回路です。


20160405サロン開館記念講演18

例えば、バックキャストの思考でライフスタイルを考える。いままで4000以上のライフスタイルを分析しました。すると今の20歳から60歳までの人が潜在的にどういうものを欲求しているのかが見えてきました。
また、戦前に成人になり1960年代に日本が高度経済成長を迎えた頃に働き盛りを迎えた90歳の人たち。若い頃には暮らしに制約があった今の90歳の方たちにヒアリングをすることで、日本文化を形作った44の要素が見えてきました。


20160405サロン開館記念講演19

それらを構造だって書いたものが、こちらになります。
地球環境制約の中に「利便」「育」「自然」「制約」があり、AからBへ。BからCへと向かうにつれ、心豊かな暮らしが送れるのです。
ただちょっと難しいのは、BやCは制約を超え、育てることで豊かになれる。
愛着だとか達成感とか充実感の沸くエリアです。
Aはエコはエコでも買った時だけ満足するエリア。何かに依存する形のエリアです。
対してBとCは自立型のエリアです。

20160405サロン開館記念講演20

今のサービスは依存型のものが多いい。これは健康な人をベットに結びつけるようなものです。
何もしなくていいサービスは、最初の1〜2日は楽しいけど、すぐに飽きてしまう。
でも自立型というと、今は自給自足しか選択肢がない。
実は自立と依存の間には「間」がある。この間が抜けているんです。
だから僕はこの間を研究しています。間抜けの研究です。
間を埋めるという概念がとても大切なんです。


20160405サロン開館記念講演21

今の若者はものを欲しがらないという。「本当に?」違う。今の若者は、自分が手足を動かして何かを達成する。これが欲しいのです。
それは社会のいろいろなところに予兆が出ています。驚いたのはエプソンが開発したペーパーラボ。
自分の仕事場で使った紙が、新しい紙に生まれ代わるというものです。
アスクルで買うよりコストはかかる。でもそういうものが受け入れられてきているのです。
時代は明らかに変わってきています。

エプソンペーパーラボのページ>>


20160405サロン開館記念講演22

それを論理的に調べなければいけない。今までは衣とか食とか住は専門的なショップが担ってきました。でも東京発振であった。
そうではなく衣食住がセットであるライフスタイルショップ、こんなものが地方発振で首都圏へ向かっている。こういう予兆が明白になっています。
こういう予兆が見えてきて、石田は何をしている?
僕はその、いろんな予兆を実装するために動き始めました。
それを考えたときに一番ドキっとしたのは、間を埋めるということは一次産業、二次産業、三次産業の枠を外して考えなければいけないんです。産業の垣根を外したときに新しい価値観、新しいビジネス、新しい産業が見えてくるのです。
その実験を、沖永良部島で行っています。本当は仙台でできればいいのでしょうけど、ここでは制約が多すぎます。


20160405サロン開館記念講演23

なぜ沖永良部島なのか?
ここは人口1万四千人弱。ところが、それが2040年には1万人を切ります。さらに若年人口は半分に減ります。消滅する町なんです。「消滅可能性地方」と呼ばれているところです。この地域を、明るい未来のある町にしよう!というのが、私のサンプルです。そのためには二つのことを明らかにしなければなりません。
島からはどんどんどんどんお金が出て行っています。地際収支をはっきりとしないといけない。
もうひとつは、島を作り上げてきた文化的価値を未来の具体的な形にしなければいけない。
戻るのではなく、未来の具体的な形にするのです。


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この島のことを集約すると
「食」山や海からの恵みの食材をいただき。
「集い」ゆいたば、共同作業を基本にして、自分たちで冠婚葬祭から生活の場まであらゆるものを作り上げます。
「楽しみ、遊び、学び」三線を学び、歌や踊りは遊びであり楽しみであり、恋の醸造にもつながります。つらい水汲みや草刈りも、楽しみとして捉えます。
そして「仕事」農業、塩作り、漁業に運搬。子供にも仕事があり一人でいくつもの仕事を持ち、仕事と生活の間には明確な境界がありません。
構造的には圧倒的に強い自然の上に暮らしや遊びやがあり、仕事が全てにオーバーラップしている。これが沖永良部島の暮らしの特徴であります。


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では、これを具体的にどう実行するか?
写真は昨年のシンポジウムの光景です。
島内外から400人近い人が集まってくれました。二日間かけて、いろんな議論が交わされました。
そしていただいたテーマやアイデア、アプローチの方法は、島の人たちと毎月どのような形にしようかと、酔庵塾でガヤガヤと語り合っています。


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例えば教育。
「この島の教育をどうしようか?大学を持ってこようよ。」
こんなことを真剣に考えています。この島は自給自足の島です。平均年収は200万以下です。200万円あれば、この島では毎日お酒も飲めます。焼酎飲んで毎日大騒ぎしても、200万円あればこの島では暮らしていけます。ところが子供を大学に通わせたいとなった瞬間にとてつもないお金がかかります。
なので、この島には潜在的に大学に通いたいと願っている優秀な子がいっぱいいるのです。また、かつてそうだった子が、30〜40歳の親世代になっています。
だったら、食が自給自足なら大学だって自給自足でいいのでは?と考えて、ただいま文科省と論考を続け、全単位の3割を島のことを考え、島のビジネスや未来を考えることで取得できるように考えてます。
おじいやおばあの持つ駕籠作りなどの伝統技をちゃんとリンクできるようにしよう。そんなことを考えています。


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今年は9月にシンポジウムを行います。
「第7回沖永良部島シンポジウム」
孫が大人になったときにも、光り輝く国になってほしい。ローカルが幸せになる時代は間違いなくやってくる。私は信じています。


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もし宜しければ、地球村研究室を訪れてみてください。
Youtubeでは、私の代わりにカメがご案内します。
大事なのは、新しい時代は間違いなく来ています。評論ではなく、僕たち自身で作っていく。それが、次の孫や子供達が大人になったときに、光り輝くこの国を遺す原点になるのではと思います。どうも長時間ありがとうございました。


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パチパチパチ〜!と、万雷の拍手ですね。
先生の講演は、毎回一歩づつ一歩づつ、さらに先へ先へと「判ったこと」「見つけたこと」を具体的に紹介してくださるので、どんどんブログが長くなってしまう。

———そして!もうここで宣言しよう!!
たまきさん出張!沖永良部島シンポジウムへの参加取材を、ここで宣言!!!9月に島に行ってこないといけないですね〜。
え?どうやっていくの???お金や仕事は???
いえいえ、まずは「行く!」ってことを決めることが大切なんです。方法はあとから付いてきます。さ〜てさて。安い飛行機探さなきゃ。
ではでは、次は、ゲストとの楽しい時間です。


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続いてトークセッションの時間です。
本日のゲストは、アヒルと鴨のコインロッカーなど仙台を舞台にした多くの映画作品を作られている、中村義洋監督です。


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パチパチパチ〜♪


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司会者より/石田先生の講演の様子、どのような感想をお持ちになりましたか?
「いや、ものすごいスピードでした。僕もあのスライドカシャカシャ動かしてみたいです。
ちょっと映画の宣伝にもなりますけど、こんどの映画(殿、利息でござる)は、富谷の先の宿場の吉岡塾が舞台になっています。」


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「宿場町というのは単に人を泊めるだけではなく、人足を用意したり、街道筋を往復する馬の用意をしたりするのですが、そのためのお金の用立てが非常に厳しく他の宿場では仙台藩から幾らかお金の支給もあったのですが、吉岡宿だけは但木家との関わりがあったので「じゃ、免除はないよね」って、それまでになってしまったんです。宿場にお金はないけど街道に馬はそろえないといけない。立派な馬は買えないからすぐに死んでしまう。するとさらに生活が苦しいので、吉岡宿は人がどんどん夜逃げしてしまう。
250軒の宿場が200軒になってしまって、さてどうしようか?というお話です。」


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「例えば、僕の講演ではコミュニティと自然が強く結び合ってきたのが日本のアミニズム型の文化の基礎になっているとお話しましたが、それは監督が映画を撮るときに原作の中に出てくる無私の奉仕の精神とどう繋がっているのかな?って思ったのですが。」


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「僕は茨城の、ちょうど吉岡ぐらいの規模の町で育ったのですが、僕が中学校ぐらいの頃まで普通に選挙というとお金が姿を覗かせる。そこまで名を売りたいのかな〜って、そこがすごく嫌いだったんです。映画の原作で昔なにがあったのか?ってのがわかって、僕個人も吉岡の人のようにありたいと思って。」


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「でもなかなか。例えば心で仕事をしたいって思うと、技術パートでも。例えばカメラを回すとか、照明とかありますが。私は我を通したいので人がやりたいものを実現する仕事は向かないとなると、監督になるしかないんですよね。まったく無私ではなくなっちゃうんですよ。なので、吉岡の話は、強く世の中そうあってほしいと思ってしまうんです。」


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「いろいろな共同体の危機感ってあるじゃないですか。だけど別に俺は大丈夫だよって人もいますよね。それが世の中を変えない要因になるようで、バックキャスティングの思考に皆が気づき始めても「別に」って態度になる。
ちなみに僕は。。。お風呂はお湯のほうがいいですけど(※会場爆笑)
ただ吉岡宿では、みんなが馬の仕事をしていたのではなく、半分が商人で半分がお百姓さんです。
だのに何でこの人たちもお金を出せたのか?」


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「この難しいところを、映像で出したかったですね。」
「神様には褒めてほしい。だけど、人には話すな。上座には座るなって、原作にはありましたですね。」

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「良いことをすると、冥加がたまると。
いいところに行けるとかではなくって、ポイントが貯まると。
お天道さんが見ているってのですね。
こういう考えが、がっつり触れなくても、大勢の人が見れば見るだけ、世の中に良いことが伝わるんではないかと。」


20160405サロン開館記念講演40

「仙台はこれから良い時期ですよね。」
「サラリーマンが住みたい街ナンバーワンですからね。」
「あと知り合いに会っちゃいますよね。」
「好きですね。また仙台で撮りたいですね。」


20160405サロン開館記念講演41

「この映画は仙台だけちょっと早い5月7日に封切りなんですね。」
「堅そうに話してますが、コメディなんです。」
なんだか楽しみになってきました。
『殿、利息でござる!』仙台ではGW明けの5月7日から公開です。楽しみだなぁって言ってて、ちょっと僕その時期いないなぁ。
そのあたりは、またまたブログで。
このあとは石田先生と中村監督を交えた座談会です。

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石田秀輝先生の講演を聞いてきました。読む価値があるけど、長いよ〜。

20151208工業大フォーラム04
今日のブログは国際センターで開催されました東北工業大学『地域連携シンポジウム「まちづくり、ひとづくり、ものづくりを考える」』から。
沖永良部島から石田先生がやってきて基調講演をされます。

20151208工業大フォーラム01
たまきさんブログでは、ほぼ1年ぶりの登場ですね。
「日に焼けましたね」「黒糖焼酎でコンガリ」だそうです。
まぁ、長い内容になってしまうし、細かく書いても書ききれないので、僕の雑感を交えつつ進行しましょう。


20151208工業大フォーラム02

先生は仙台駅に着いてから、さっそく地下鉄東西線で国際センターまでやってきたそうです。それも八木山動物公園駅まで登って、折り返してきたとか。「あの急坂を地下鉄が登るのか!」って思ったそうですが、元気よく上がったとのこと。
さて、講演のタイトル
「笑顔あふれる持続可能なまちつくり・ものつくり」
—–地球環境を考えることは心豊かに暮らすことなのです—–


20151208工業大フォーラム03
さて、僕らの文明がこのままどんどん進むと、いったいどんな時代が来るのだろう?
どういう時代が来るか?シンギュラリティ(技術的特異点)を越え、環境との新しい拮抗が生まれているのか?翻って2045年には安心安全の概念に変化が訪れているのか?どういう社会が来て欲しいかを、思考を深めてみましょう。



ここでいうシンギュラリティって、人工知能が人間の知能を超える瞬間とかをよく指したりしますが、先生のお話ししている技術的特異点は、もっと広範なものでしょうね。
僕らが石炭を地下から掘り出すことで始めた工業文明が、維持可能な環境と折り合いをつける点も含まれると僕は思いました。


20151208工業大フォーラム05

文明には発展する力と、それを止める力がある。現在の延長で予想される社会は求められているのか?再生医療が進化し寿命がどんどん伸び、自動運転の車が走り回る世界が来るのか?それを世界中の人が望んでいるのか?
論理的思考は、その前提条件が間違っていれば正しい解が導き出せない。そこで、足場を変えバックキャスト視点で考えてみましょう。


20151208工業大フォーラム06

では、昨年のことに目を向けましょう。
気候はすでに大きく変動しています。2014年の台風8号はとても強力で南の島では風速60メートルが観測されました。
広島で起きた集中豪雨の災害も、記憶に新しいです。


20151208工業大フォーラム07

沖永良部島でも強烈な風が吹いて、先生は笑い事では無かったそう。



僕の意見だけど。温暖化に対して細々反論は世にあるけど。。。気象ひとつ取っても、以前は無かったことが起きている。やっぱりおかしいよね。


20151208工業大フォーラム08

実際に赤道よりずっと緯度の高い地域の海水温が上昇しており、温まった水面では上昇気流で強力な台風が生まれ、日本を含む東アジアを襲うようになる。
——確かに今年は、日付変更線の向こうから生まれた台風が日本を襲い、そこから東へ戻った低気圧が北アメリカを襲いました。


20151208工業大フォーラム09

世界に目を向けると。フィリピンを襲ったスーパー台風。北米には大寒波が襲来し、続いて過去500年で最悪の干ばつが来ました。
——サンタバーバラに住む友人が「山の雪がぜんぶ溶けたのを見たのは、初めてだ!」て言ってたのを思い出す。


20151208工業大フォーラム10

地球環境は、とにかく激変しています。
恐竜が歩いていた時代は、生き物の種の絶滅は、年に一種ぐらいでしたが、今は年に4万種もの生き物が絶滅しています。
地球環境は人々の活動によって劣化しているのです。
——第6の大量絶滅なんて言いますね。


20151208工業大フォーラム11

さらに日本では人口が減少しています。ただ、人が減っていってもドイツの1.5倍ぐらいの人口があるので、さほど心配はしていません。ただ、問題なのは人口減の質が日本は良くない。都市部での高齢化が激しく、その割に首都圏での食糧需給率が0.6%と無に等しい。東北の食糧需給率は105%です。だから、都市部に人が集中し、地方が劣化することは大変に危険なことなのです。


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そこで、1992年の地球サミットに目を向けると「持続可能な開発」との標語があります。もう完全に陳腐化しています。
環境技術が生まれても、それが消費拡大社会の中に取り込まれると技術が消費の動機にしかならず、せっかくのエコテクノロジーが環境のためにならない。
——-これはあれですね。エコカーが登場したから、新しい車に乗り換えよう!では前の車はどうする??じゃあ新車は週末に、お父さんの通勤は古い車でいいんじゃない?全然エコじゃない。倍になってるし。。。


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そこで、私たち自身が変わる必要があるのです。
環境と経済のバランスではなく、環境と生命の成長に軸足を移すべきです。やることはライフスタイルを変えことです。
石炭文明から始まった、私たちを取り巻く環境を変えることで維持してきた暮らしを、厳しい環境制約の中で、心豊かに生きる道を選ぶべきです。
それでは社会が沈んでしまうか?いえ、生命の成長に軸足を移して幸せに暮らせば、経済はあとから着いてきます。


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すでに明確な予兆が現れています。
——スライドには「僕の自転車」なんて書いてあって、サイクリストの僕には期待大ですが。



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人がどのような豊かさを求めているか調べた統計があります。
1970年代は物質的な幸せが心の豊かさを上回っていましたが、1985年代から逆転し、2015年の今では、ものの豊かさより心の豊かさを求める人が30%近くも多いのです。そして物に対する考え方も変わっています。


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例えば、車を所有するより、自転車に乗ったり(オオッ!)アウトドアスポーツを楽しんだ方が幸せだと。
ビンテージものを手に入れることに心血をそそぐのではなく、ものを修理して長く使うようになったり。
今の若い人は、新品にこだわりがなく、中古を選ぶことに気兼ねもありません。
美味しいものを買ってくることより、ガーデニングや家庭菜園を楽しむことに価値を見出してます。
これだけの予兆があるに、ビジネスは拾いきれていないのが現状です。


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例えば、2004年の統計では発売から2年で52%の商品が市場から消え、新商品が利益を得られる期間も1.5年と大幅に短くなっている。これは1970年に発売された製品が25年も利益を生んでいたのと大違いです。
そして仕事の満足度は39%程度しかない。これでは人は幸せになれないでしょう。


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社会は今の延長で進んでも幸せになれず、閉塞感が漂っています。
そして新規に創業する人の20%は、日々の生産物で喜びが見出せる一次産業を目指している。
ビジネスにも生活にも、不安不信が渦巻いているのです。


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そこで、今までの産業革命以降続いてきた物質による豊かさを、あらためて精神の豊かさへ切り替える必要があるのです。


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これまでの人間活動の肥大化が、環境との境界(せめぎ合い)で、どのようなリスクがあるかをあげてみると。。。
エネルギー、資源、食料、人口、気候変動、水、生物多様性と、7つあげられます。


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そこで、エネルギーに注目してみましょう。


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人が一人暮らすのに必要なエネルギーは、1日2,400k(キロ)カロリーです。ところが、現代の暮らしは127,000kカロリーも使っています。
例えば、10kmを移動するとします。
歩くのに必要なエネルギーは308kカロリー。自転車だと、少し減って118kカロリー。ところが、車でやってくると8,670kカロリーも使います。
例えば洗濯も、手洗いでは176kカロリー。これが全自動洗濯機では1,300k〜2,700kカロリー。
では、手洗いに戻れますか?戻れないのです。
人間は利便性を手にすると、もう、あがらうことができない生き物なんです


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そこで環境との共生から課せられる制約を基準点にした「バックキャスティング思考」でテクノロジーを考えます。利便性を追求することでエネルギー枯渇のリスクが生まれるのです。


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ですがエネルギーの制約を伴う「節電」「省エネ」にのみ力を置くと、豊かな暮らしはできません。たとえば洗濯を手洗いに戻すことは、もう考えられないのです。そこでライフスタイルを変えることが求められます。


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今の暮らしの延長では、私たちを取り巻く環境は2030年ごろに破綻してしまう。それを避けるため暮らしに楽しみを見い出さなければいけない。
ワクワクドキドキ、暮らしを心豊かに変えながら、人間活動は停止、縮小へ向かわせなければいけない。


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地球環境を優先するか、豊かな暮らしを優先するかという議論はよく聞きます。そこで、地球環境という制約の上に豊かな暮らしを実現する方法を模索し、子供達に両者を天秤にかけないライフスタイルを残しませんか。


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例えば入浴を考える。
2030年の世帯数はおおよそ4900万世帯。その4900万世帯が300リットルの水を40度のお湯に変えるエネルギーは、もうない。
それを今までの延長で思考すると、入浴回数を減らす。シャワーにする。近くの川に行く。。。。震災の後と同じですね。


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我慢をするのは、今の生活を変えないフォアキャストの思考です。
そうではなく、バックキャストの考え方。エネルギーを大量に使うお湯なら、お湯の量を少なく、そして温まるようにしたらいい。その回答を、僕なら自然の中にヒントを探します。そして生まれたのは水のいらないお風呂でした。


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300リットルの水ではなく、3リットルの水から作る70度の泡のお風呂という発想です。一般用で3リットル。車椅子の人向けの囲いのついたお風呂で6リットルなので、重量が軽く作れます。移動できるお風呂ができるのです。
——-このお風呂は、石田先生が監修され平成28年3月に生まれる新しい博物館「ふじのくに地球環境史ミュージアム」にて展示されます。
これがバックキャストの実例ですね。


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また、多くの研究者グループは、未来の技術を研究しています。ところが、不思議なことに、たくさんのグループが同じ回答に辿りつきます。
なぜなら、今の技術の延長で次世代を考えているからです。典型的なフォアキャストの考え方です。


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例えば、2012年の世界中のデータセンターでは3000万キロワットのエネルギーを使っていました。
これが2015年の今では、データ量が17倍に膨れ上がりました。
その流れでコンピュータを考えると、一般の研究者は必ずと言っていいほど次世代コンピュータはウエアラブルになるといいます。
——–ウエアラブルコンピュータ。服やメガネ。時計など、コンピュータ端末がそこらじゅうに溢れることになります。ただし、洋服などにコンピュータを導入すると、データを服に保存できないので世界のどこかにデータを保存する場所と、さらに服地では高度な計算ができないので、服の代わりに計算するコンピュータも必要になります。


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では、その膨大なエネルギーはどうするのでしょう?コンピュータのために大量の原発を動かしますか?結果的に、今と足場を変えて考えていないことがわかります。


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では、人が潜在的に求めていることは何か?という統計があります。
利便性と同じぐらい、楽しみを求めています。また、自然にも強く惹かれています。
なので利便性は、同じぐらい価値のある楽しみなどに足場を置き換える必要があるのです。


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そこで私の研究室では、かつて物がなかった時代から、社会が大きく変革した時代へと生きてきた90歳の人たちにヒアリングを行いました。
戦前に成人となり、高度経済成長の基盤が出来上がった1960年代(環境負荷は現代の半分)を生きた人たちです。


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すると、数多くの日本で失われつつある、暮らしの価値があぶり出されてきました。
「自然に生かされていることを知り、自然を活かすことを楽しみ、自然を住なす」
こんな言葉が見えてきました。


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社会基盤に依存した暮らしと、不自由を不自由ではなく知恵や技術で乗り越える自立型の暮らし。


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双方のちょうど間の、楽しみを享受する「間」。心豊かな暮らしのかたちに必要な「間」が、現代社会ではすっぽり抜け落ちています。そこで私はいま「間抜けの研究」を行っています。


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例えば今、若者が物を欲しがらなくなったといいます。車に興味がない。服に興味がない。
違うのです。物に興味のない、悟りを開いた僧侶のような若者などいません。若い人も物は好きです。


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ただ、物に対する考え方が変わってきているのです。例えば人気のある家具店は、高級志向ではなく自分で組み立て、自分でコーディネートすることを楽しめます。ホームセンターも形を変えてきています。
自らのスキルで経験を価値に変えていくのです。


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そんな「間抜けの研究」のために、私は沖永良部島に移住し、地球村研究室を開きました。


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さらに、沖永良部島での研究を一冊の本にまとめ、12月9日、ワニブックスから出版しました。是非とも読んでみてください。


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ということで、ものすごく長くなりましたが、石田先生の基調講演をず〜〜〜っと追ってみました。


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っで、戻ってきて、すぐ本買っちゃった。
読み込んでます。いつか沖永良部島の地球村研究室にも行ってみたいなぁ〜。じゃあね。

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