「容器包装3R推進フォーラム」に出席してきました。続きのバス見学。

バスで移動

二日がかりのフォーラムなので、1ページにまとめようとすると、どうしても長くなりがち。。。。ということで、昨日に引き続き「容器包装3R推進フォーラム」の二日目のレポートを、お送りします。
こちらはバスツアーなので、どちらかと言うと社会科見学に近いですが。


新港リサイクル

まず、バスが向かったのは仙台新港のすぐおとなり。仙台市の包装容器のリサイクルを一手に引き受けている「新港リサイクル株式会社」です。
ここの施設のリサイクル規模は日本有数の大きさだそうで、年間に1万4000トンあまりのプラスチックを、分別、圧縮しベール化(リサイクル原料用のプラスチックの固まり)しています。

プラスチックの種類

また、ここからが少々分かりにくくなりますが、ベール化までが仙台市の仕事。そのベール化したプラスチックを購入し、さらに細かく分別、原料用プラスチックのチップを製造し、販売。さらに、原料プラスチックからも運搬用パレットを製造まで新港リサイクルでは行っており、一つの施設で市民の出した包装容器から、パレット製造まで出来る施設は日本全国でもここだけだそうです。(ただし、工程はベール製造とは別々です。こちらは年度ごとの入札次第だそうです。)


リサイクル率

まぁ。。。書き出すと説明が長くなりがちなので、写真を見てみましょう。
先のプラスチックのリサイクルにも色々ありまして。。。ということで、この工場見学も座学から始まります。
プラスチックにはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル(PET)、塩化ビニール(PVC)、塩化ビニリデン(PVDC)などの種類がありまして、このなかでもパレットの材料になれるのはポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)だけです。

だいたいリサイクル原料になれるのは全体の約6割程度だそうで、さらに最終的にパレットになるのは、元の回収したプラスチックの総重量の3分の1ほどだとか。あとは再生樹脂として出荷されたり、燃やして熱に変えたりしています。(燃やすことで、本来使うはずだった燃料が抑えられるので、サーマルリサイクルと言うそうです。)
では、実際のリサイクル工程を見てみましょう。

市内各所から

僕たちの家から、こんないつも見慣れた白い袋に詰められてプラスチック容器が届きます。


手作業で分別

その大量のプラスチック容器は、機械で自動的に包装が外されたあとは。。。なんと人の手により異物がより分けられます。これは人以外に自動化するいい方法が無いからだそうです。

こんな異物もそして、最近入っていた異物の例も展示されていますがマネキンの首とか、ボールやら。。。色々なものが入ってきますが、中にはちょっとこんなものまで!って、鉄のかたまりが出てきたり、医療廃棄物まで!こちらは業者ではなくどうやら個人が廃棄したみたいなんですが、たいへん危険なのでゴミ出しには気をつけてくださいね。


ベールが出来上がる

人の手を経て分別されたプラスチックは、一旦圧縮し、固まり(ベール)となります。そしてここまでが仙台市の事業。ベールは再生利用のための原料として出荷されます。


さらに分別

そして続いてこちらからパレットの製造工程となります。っといってもいきなり製品になってしまうのでご免なさい。今日はベールからパレット原料になる行程までは動いていなかったんですよ。


かいつまんで説明だけしますと。。。
1)ベールの解体。
2)再分別(手作業!)
3)裁断
4)水による洗浄分別
5)乾燥
などを経て、パレット成型器に流し込む原料が完了します。

パレット完成

途中で再度手作業による分別が入るのは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)は水に浮くのですが、ポリスチレン(PS)以外の原料は水に沈む特性があるから。なので、ポリスチレン(PS)だけ丁寧に手作業で取り除けば、あと行程がとても簡単になるそうです。
結局は人の手で選別しなければいけないのですね。やはり丁寧な分別収集はリサイクルの基本のようです。


出荷を待っています

っと言う訳で、工場の稼働のタイミングが合わずに、いきなりパレットが完成してしまいましたが、僕たちの排出したプラスチックは立派に役に立っています。でも無駄な資源は使わないのが一番ですけどね。


仙台市立荒浜小学校

続いてバスは、県道10号をひたすら南下。以前僕が迷い込んでしまったあたりですね。今では一般の立ち入りが制限されている震災瓦礫の処分場へ向かいます。
バスからは、津波に呑まれたあと、まだ立ち直っていない荒浜小学校が見えます。


冒険広場に登る

はて?この辺に処理場を作ったのはどこだろう?仙台市井戸浜処分場 もとの仙台市海岸公園馬術場と、続く冒険広場が、その敷地を処理場に変えていました。
ここ仙台市の瓦礫の処理は、処理場に運んできた段階で可能な限り分別してしまうそうで、その分別の項目だけでも10以上あるそうです。


木材に埋もれる作業車

大型の作業車が、埋もれるようにして木材を掴んでトラックに乗せていますね。震災で発生した大量の木材です。分別が終わっているので、このまま燃料として出荷できるそうです。


金属の山


瓦礫の合間に通路

続いて金属の山。こちらも分別してあれば、ちゃんと値段がつくそうで、一定量集まると製鉄用に引き取られていきます。
鉄をよけて、通路が作ってあります。とにかく発生した瓦礫の量が多かったのですね。


家電看板の向こうにタイヤ

家電は家電でリサイクル。さらにその先にはタイヤの山も見えます。こちらも分別してあるので、燃料として使用されます。


松の木の根っこ

こちら海岸に元々生えていた、防潮用の松だそうです。良質な木材だということで、製紙会社が燃料に引き取っていくそうです。


コンクリートがら

そしてコンガラ。コンクリートのガラですね。こちらは防潮堤を新設する際の基礎に使われるそうです。
そして海からは大量の漂着土砂がありました。こちらは機械的にふるいにかけて、土は土として再利用します。

仮設焼却炉

そして、どうしてもリサイクルしきれないものが発生するので、最後には焼却処分されます。焼却灰は、もとも容積の30%ほどになるので、そのまま安定処分場に運ばれます。

家電リサイクル

家電リサイクル法で、処分方法が決められているエアコンやテレビは。こちらはアルミや銅などの非鉄金属。希少金属の宝庫なんですよね。震災ということで仙台市が家電リサイクル料を負担して、ちゃんとリサイクルの流れに乗ります。

危険物だけ残る
そして最後に残るのは、こうした分別不能な危険物。でも、ほとんどこういったものは出なかったそうですよ。

こんな感じに分別処理を先行した処理法を「仙台モデル」と呼んでいるそうで、各被災自治体の見本となっているそうです。
ただ、各地の自治体では、土地に余裕が無かったこともあり、なかなか処分が進まず苦労しているそうです。廃棄物処分で先行した仙台市は、今のままだと概ね平成25年の春には処理が完了するそうで、他の被災地域の支援のために、少しづつ沿岸部の廃棄物処理を請け負っているそうです。
さすが仙台、ワケルくんの街ですね。

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