ヨシ原をめぐる生きもの達の冬物語

生物多様性保全推進事業~せんだい生きもの交響曲~
夏の音~カッコウを呼び戻せ!ヨシ原活用大作戦~
『ヨシ原をめぐる生きもの達の冬物語』 レポート

令和元年11月30日(土曜日)、夏の生きもの観察会に引き続き、冬の生きもの観察会をせんだい農業園芸センターで行いました。
夏にここにいた生きもの達は、どうしているのかな?
去年の冬に会った生きもの達に、今年も会えるのかな?
観察会の様子をご紹介します。

秋も終わり、だんだん寒くなってきましたね。でも、ここ、せんだい農業園芸センターにはいろいろな生きもの達がいます!今日はそんな生きもの達をみんなで観察しましょう。

今日はスペシャルゲストとして、伊達武将隊の松尾芭蕉さんと茂庭綱元さんが参加してくれました!芭蕉さんは生きものが大好きで、伊達武将隊が仙台の町・文化を紹介する「伊達武将隊かわら版」にも、芭蕉さんの生きもの写真が掲載されているそうです。

観察会の講師は、宮城県森林インストラクターの太田吉厚先生と、西谷理恵先生です。夏の観察会でも、たくさんの生きものの話を教えてくれた先生だね。今日もどんな話がきけるか、楽しみですね。

まず、夏のヨシ原にいた生きもの達を振り返ります。これはオオヨシキリ。カッコウの托卵相手ですが、夏鳥なので、去って行ってしまいました。他に、カンムリカイツブリの親子も観察しました。

これは、農業園芸センターの冬の生態系ピラミッド。頂点に君臨するキツネ、ノスリ、ミサゴ、ハヤブサは、違うエサを食べているから同じ場所で生活できるんだって。今日は、この中のいくつの生きものに出会えるかな?

外に出て、まずは双眼鏡の使い方を・・・と思ったら、西谷先生から「今ミサゴが空を旋回しています!」とのお話が!みんなあわてて空を見上げると、ミサゴだけでなく、サギも飛んでいました。

やはり、飛んでいる鳥を双眼鏡で見るのは難しい!と実感したところで、改めて西谷先生から双眼鏡の使い方を教えてもらいました。センターの建物の煙突を見ながら、双眼鏡を自分仕様に調整します。

双眼鏡を片手に、早速、みんなでセンター敷地内をヨシ原方面に移動していきます。すると、太田先生が地面に落ちていた羽に注目!

「これはドバトが猛禽類に襲われて食べられた後の羽ですね」とのこと。一見かわいそうに思えるけど、これが生態系ピラミッドの現実。生きていくために必要なことなんだね。

少しヨシ原に近づいたところで、先生が金属の箱のようなものを紹介。これ、ネズミ用のトラップ(わな)なんだって。一昨年と昨年の観察会でも仕掛けたもののネズミはかからず・・・今年もあちこちにしかけたそうです。

トラップの中はこんな感じ。奥にネズミの好物のピーナッツなど入れていました。が、今年もネズミはかかっておらず・・・残念!トラップのピーナッツよりもおいしいエサが、センター敷地内にはたくさんあるのかな。

少し移動したところで、先生が地面に落ちている5センチほどのグレーの塊を指さして「これ、なんだかわかりますか?」と、突然のクイズ!

これは、ノスリのペリットというもので、ノスリが、食べた後に消化できないものを口から吐き出した塊なんだって。よく見ると、ネズミの毛が入っていました。

すると、西谷先生が「今、アンテナにハヤブサが止まってますよ!」と教えてくれました!みんなで左に見える高いアンテナのてっぺんをスコープで順番に覗きます。スコープでは、ハヤブサのお腹の横縞模様もはっきり見えてみんな感動♪(ちなみに、子供は縦の縞模様なんだそうです。)

すると、別の鳥も登場!先生によると「あれはアオサギです」とのこと。優雅に、でもあっという間に飛び去ってしまいました。
では、そろそろ大沼に移動することにしましょう。

みんなで歩き始めると、地面に直径5センチほどの小さな穴を発見!「ネズミの開けた穴です」と太田先生。やっぱりここにはネズミが住んでいるんだね。
                    

そして、大沼に到着。みんな、水面にいるたくさんの鳥たちの数にビックリ!
先生から「鳥を観察するときは、一ヶ所にあまり長い時間いない方がいいです。静かにササっと観察しましょう」とのお話がありました。

と言っても、やはり鳥たちに気づかれてしまい、私たちに尾を向けてみるみる岸から離れていきました。「あれは逃げるふりなんですよ。しばらくすると戻ってきます」と先生。(本当に、少しすると戻ってきました!)

ちなみに、たくさんいる茶色のカモは、ロシアから飛んできているオナガガモ。そして対岸の方にいる白い鳥はコハクチョウだそうです。 

対岸の松の間にオオタカを発見!スコープで覗いていたら、ハシブトガラスに追いかけられながら飛んでいってしまいました。ハシブトガラスは自分のテリトリーに入ってきた鳥を追いかける習性があるんだって。

大沼の少し手前側にも白鳥が集まっていました。黄色の口ばしの白鳥がオオハクチョウで、灰色の白鳥は今年生まれたオオハクチョウの子供。親子で色が違うんだね。気持ちよさそうに泳いでいます。

水中に頭を入れて、エサを探している様子も見ることができました!

みんな、カメラで写真を撮ったり、ゆったり全体を眺めたり、と、思い思いに観察していました。ハシビロガモがぐるぐる回って、真ん中にエサを集めている様子も見ることができましたよ。

大沼全体がこのような感じで渡り鳥で埋め尽くされていました。全体を眺めるこの光景も、また圧巻です。

対岸寄りの木の枝に、カワウが休んでいました。写真では小さくてわかりにくいですが、スコープでは、しっかり姿を見ることができましたよ!

まだまだ見ていたいところだけど、そろそろ部屋に戻る時間です。みんな名残惜しそう・・・

部屋には、先生たちの撮った写真が飾られていました。それぞれ鳥の名前も紹介されていて、みんな興味津々で見ています。

野外観察の後は、先生がセンター敷地内に置いたセンサーカメラに写った動物たちを紹介してくれました。これは、誰かの忘れ物のボールをくわえたキツネ。キツネはセンターによく遊びに来るんだって!

こちらは、大沼で観察されたオオタカの幼鳥。獲物を押さえつけ、のどには肉が入っているから膨らんでいるんだって。さすが、生態系ピラミッドの頂点に君臨するだけある、堂々とした立ち姿です。

終わりの時間となってしまったので、今日のイベントはここまで!
次回は2月1日にヨシ刈りとヨシとオギを使ったものづくり体験をするので、ぜひ参加してください!!

参加者のみなさんの声を、少しだけご紹介

どの生きものが何をしているのがおもしろかった?

  • 鳥が飛びながら獲物を探している様子
  • ハヤブサが離れている人の視線に気づいて逃げる
  • ハヤブサがアンテナに止まっているところ
  • ハヤブサが見張っているところ
  • ハヤブサが羽づくろいしているところ
  • 知らない鳥の名前を知ったこと
  • ハシビロガモが集団で回っているところ
  • カラスがテリトリーを守る
  • ネズミの捕獲装置
  • オナガガモが寝ながらくるくる回っていたこと

今日の話の中で、印象に残っていること、友達に教えてあげたいことは?

  • カッコウの托卵
  • 先生が、まるで人のことのように鳥や動物の生態を表現してくれるので、どれもこれも楽しかった
  • カモや白鳥の数の多さ
  • 一種類の生きものは、たくさんの植物、虫、動物に支えられている
  • 生きものの多様性に必要な3つの条件があること
  • 食物連鎖
  • 夏と冬の生きものの数
  • 大沼近辺での生物多様性
  • 食べるものが違うことで住み分けしていること
  • 鳥の見分け方が参考になった
  • ミサゴは魚、ノスリはネズミ、ハヤブサは小魚を食べること

今日の感想

  • 動物たちの生活の様子は人間と似ていると思いました
  • とても楽しく、もっと観察していたかったです
  • 伊達武将隊の芭蕉さんも色々案内してくれて楽しかったです
  • あんなにたくさんの鳥がいると思わなかった
  • 日頃見られない動物の様子を観察できて良かった
  • 自分ではわからない鳥の名前や説明を聞きながら観察できて、参加して良かった
  • とっても満足です
  • レアな場面を見られました
  • ハヤブサとミサゴは初めて見た。カッコよかった
  • 白鳥が飛ぶ様子がきれいだった
  • 最後にカンムリカイツブリが見れて良かった
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