“生ごみ”って本当にごみなの?~生ごみからエネルギーを作ろう~!【サロン講座】


たまきさんサロンスタッフです。8/10に「“生ごみ”って本当にごみなの?~生ごみからエネルギーを作ろう~!」と題したサロン講座を開催しました。

今回は東北大学大学院農学研究科准教授の 多田 千佳 先生を講師にお迎えして、生ごみからエネルギーを作る方法や、実際に生ごみから作られたエネルギーを使った実験などたくさんのことを教えて頂きました。

まず初めにエネルギーについてのお話から。

エネルギーって何があるかな?という問いに対して、参加してくれた子どもたちからは水素、化石燃料、石油などが挙げられました。

今回生ごみから作るエネルギーはメタンガス。

メタンガスは都市ガスとしても使われているものですが、自然界で普通に発生するガスでもあります。

その例としては、牛が出すゲップや田んぼなどで見られるぷくぷくとした泡。
メタンガスを作っているのは小さな微生物たちですが、微生物とは1000分の1mm~10分の1mmという大きさの目には見えない生物です。

牛でいえば、牛の胃の中に暮らしている微生物たちがメタンガスを作っています。
この目では見ることのできない小さな微生物たちが食べ物を消化する過程で、それぞれの役割を分担し、チームワークによってエネルギーとなるメタンができているのだそうです。

ちなみに人間の胃の中にある胃酸はすっぱくて数値でいうと㏗1~1.5。
それに比べて牛の胃の中は酸っぱくも苦くもない中性で㏗6.9くらい。
微生物たちはやや苦い㏗7.5くらいが一番元気に活動できるそうです。

じゃあどうすれば、生ごみからメタンガスを作ることができるのか、ガスができる牛の胃の中はどうなっているのか、それぞれのテーブルごとにみんなで考えてみました。


その結果、いくつかの条件が見えてきました。


ここからはペットボトルを牛の胃の中に見立てて、実際に生ごみからエネルギーを作る実験です。

まず、参加者それぞれに持って来てもらった生ごみ200gに水を加えます。


水を加えた生ごみがドロドロになるまでミキサーにかけます。


ドロドロになったらボウルに移し、マルチミネラル・ビタミン剤がとけた黄色い液を加えてかき混ぜます。


㏗試験紙を使って㏗を測ります。目標数値は7.5。数値の調整には重炭酸ナトリウムという白い粉を使います。


数値の調整ができたらそれぞれのペットボトルに200㎖ずつ移します。


次は微生物が入っている消化液を200㎖ずつペットボトルへ入れるのですが、微生物は空気に触れると元気がなくなってしまうため、ここは素早く行います。


ペットボトルにすべて入れたら、ペットボトルの中身を39度に保ちながら3週間ほど置く
と、メタンガスができるそうです。

今回は時間の都合上、多田先生が事前に用意したメタンガスを使って、実際にお湯が沸くのか実験です!

まず、空き缶に水を200㎖入れます。次に空き缶にアルミ箔でふたをして、温度計をセット。

台に取り付けたら1人1つずつメタンガスの袋を持って、一列に並び順番に火をつけてもらいます。缶の底に当てる火が消えないように軍手をした両手で優しく袋を押しながらガスを出していきます。

火が消えてしまったら次の人と交代です。お湯の温度が70度になるまで、みんなで順番に火をつけ続けます。


いち早く70度を達成したグループから、自分たちで沸かしたお湯を使って束の間のお茶の時間となりました。

水の温度を70度まで沸かすのに、3袋や3.5袋使ったというグループが多かったようですが、中でも2.5袋と効率よく少ないガスの量で沸かせたグループには、みんなから拍手が送られていました!

日本人は1日平均1人当たり200gの生ごみを出しているといわれているそうです。
生ごみ200gではスープを3杯温められるのに対して、牛の糞2㎏ではなんと12.5杯も温められるエネルギーが作れるそうです。

今回行ったような仕組みでつくられたバイオガスは、実際に電気を発電するときや、灯りを灯すことに使うことも出来るそうです。聖火の火も作れるということで、今回はさらに最後にミニ実験。
ミニトーチとミニ聖火台を使って実際に点灯式を行いました!

トーチを持つ人、トーチにつながるガスを押す人、聖火台のガスを押す人、それぞれ配置についたら、いざ本番です。

見事成功!子どもたちからも歓声があがっていました。

ガスの仕組みが分かって良かった。
牛の胃の中を簡単に再現するだけで、ガスが作れることが分かって楽しかった。
など、子どもたちも大満足の講座になったようでした。

エネルギーにも様々な種類がありますが、身近なものを使って自然界でも普通に発生するガスが作れるということは、とても勉強になりました。
ただ捨てるだけの生ごみも、資源として利用することによって新たなエネルギーへと生まれ変わり、リサイクルへとつながっていくのではないかと思います。

多田先生、サポートスタッフの皆さん、参加者の皆さんありがとうございました。


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