たまきさんサロンスタッフです。
7月28日(土)は、東北大学大学院環境研究科の土屋範芳教授を講師にお迎えして、サロン講座『南極で暮らしてみたら!どうなるの?』を開催しました。
南極は、日本の37倍の広さです。南極の97%が氷に覆われていて、最低気温は-89.2度と地球上でもっとも寒い地域です。南極の季節は日本と反対で5~6月がとても寒く、12~1月が南極の中でも暖かい時期になります。
日本南極地域観測隊は、観測担当と調理(コック)担当とドクター担当がいます。観測中は食事が一番の楽しみであるため、観測隊のカギを握るのは隊のリーダーよりもコック担当だそうです。そして、隊の場を和ませるのはドクター担当。ドクターはあまり出番がありませんが、その時間を持て余しているような空気が隊の雰囲気を和ませるみたいです。
南極で観測する際は、写真のような防寒具を着用して観測をします。たくさんの岩石資料を採取して、重さは30kgにもなるそうです。
観測中はテントに滞在します。観測中は防寒対策をしっかりしなければ外に出られませんが、テントの中は自分の体温等でTシャツになれるくらい暖かくなります。
外にブリザード(暴風雪)が来ると前が見えなくなるので、テント回りにロープを張り、それを頼りに歩きます。どうしても外に出られないときは、テントには2日分の食料や水を常備しているのでそれで凌ぎます。
南極の空気を調べるのがアイスコア(氷の試料)の研究。現在は3000mまで掘っており、下に行けば行くほど氷が圧密されていて、その時代の空気を調べることができます。
南極の氷はたくさんの空気を含んでいます。それを確かめるのがこの実験です。水の中に南極の氷を入れると気泡が出てきているのがわかります
右→南極の氷
左→市販の氷
氷の違いを見てみんな驚いていました。
現在南極の氷の下には湖があることが分かっていますが、どんな生物がいるかはわかっていません。今、その氷に穴を空けてしまうと、現代の雑菌が入り、南極の歴史がわからなくなってしまうため安易に空けることができません。氷の下の湖から今後どんなことが発見されるのかとても楽しみですね。
南極では他に、地形・隕石・地質の調査も行われています。
こんな可愛い動物が生息している南極は、これまでは船で行くのが主流でしたが今では飛行機でも行けるようです。南極に行ってみたいなという夢が広がります。
今回は南極での調査内容、滞在しているときの生活の仕方について教わりました。土屋先生、学生スタッフの皆様、参加者の皆様ありがとうございました。
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せんだい環境学習館 たまきさんサロン
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