ヨシ原をめぐる 生きもの達の夏物語』 レポート


仙台市平成30年6月
生物多様性保全推進事業.せんだい生きもの交響曲
夏の音.カッコウを呼び戻せ!ヨシ原活用大作戦

『ヨシ原をめぐる生きもの達の夏物語』

平成30年6月30日(土曜日)、まぶしい太陽と青い空のもと、若林区にあるせんだい農業園芸センターのヨシ原を舞台にどんな生きものがどんな風に暮らしているのかを知ってもらおうと、生きもの観察会を行いました!
生きもののことを教えてくれるのは、昨年に引きつづき、宮城県森林インストラクターの太田先生と西谷先生です。
昨年7月1日に開催した時と比べて、ここにすむ生きもの達に一体どんな変化があったのでしょうか?
ここでは、2年目の「ヨシ原をめぐる生きもの達の夏物語」の様子を少しだけご紹介します。



午前10時、照りつける太陽と青い空のもと、「ヨシ原をめぐる生きもの達の夏物語」が始まりましたよ!今日は先生と一緒にせんだい農業園芸センターのヨシ原のまわりで、生物多様性について楽しく学びます!



先生は去年に引き続き、宮城県森林インストラクターの太田吉厚さんと西谷理恵さんです。一日、どうぞよろしくお願いしま.す!今日のために、いろんなしかけをしてくれたみたいですよ♪



ところで、「生物多様性」ってきいたことあるかな?言葉だけみると、「いろいろな生きものがいること」のように見えるけれど、実はいろいろな生きものがたくさんいれば良いかと言えばそうではないんだよ。



生物多様性を考えるときに大切なことは、いろんな生きものがつながっていること。これは「生態系ピラミッド」。1羽のハヤブサ(肉食の鳥)が生きていくためには、たくさんの動物や植物が必要なんだ。今日はこのつながりについても見ていくよ!



まずは生きもの観察のお助けアイテム、双眼鏡の使い方の練習から。自分にとって使いやすい双眼鏡にするには、ちょっとしたコツがあるんです。



どう?ちゃんと見えるかな?



双眼鏡のカスタマイズが終わったら、今度は見たいものを双眼鏡で見る練習。植え込みの中に隠れているカッコウの人形、うまく見つけられたかな?



双眼鏡の使い方を覚えたら、早速ヨシ原へ…の前に。農業園芸センター内の田んぼで何か見つけたようです。



見つけたのはアカガエル!アマガエルは葉っぱにくっついたりするため指に吸盤があるけど、地面で暮らすアカガエルは吸盤がないんだって。よく見ると、確かに吸盤がなくて指の先がとがっているね。



またまた寄り道。こんな小さな水路にも、よく見るとたくさん生きものがいるんだよ。貝のなかまや、トンボやカゲロウの幼虫もいるね。
あっ!メダカもいる!



水路の終点は小さな池。ここは、たくさんの生きものがすめるように作った場所(ビオトープ)なんです。ピンクできれいなハスの花もまもなく開花するようです。



ここで、せんだい農業園芸センターの坂本所長の登場です。所長から、ビオトープのお話もききました。ここで泳いでいるのは、仙台の沿岸部の井土地区にすんでいたメダカだそうです。地域にもともとすんでいた生きもの達を大切にするってとても大事なことなんですね。



たくさん寄り道しちゃったけれど、ようやくヨシ原に到着!初めての場所に行って、どんな生きものがいるのかを知るためには、まずどんな植物がいるのかを見るのが近道。



そして植物を見たら、今度はその植物を食べる動物を見るんだ。これからみんなに、その動物を集めて来てもらいます。太田先生が昨日、こっそりしかけていたワナ(地面に埋めたコップ)を探してきて!



太田先生がしかけたワナは全部で20個。
ピンクのリボンを目印に、よ….い、ドン!



じゃーーーん!
コップの中には、エサにおびきよせられて落ちてきた虫たちがいっぱい!



一体どんな生きものがいたのかな?埋めた場所によって入っている生きものが違うね。観察しやすいように、白いケースに集めてみよう。



うわぁ…たくさん!
ダンゴムシにワラジムシ、ゴミムシのなかまにクモのなかま…。去年の観察会よりもたくさんの種類の生きものをつかまえることができて、太田先生も大満足。



つかまえた生きものの中で一番大きなものは、この「オケラ」。手で優しく包んでみると、地面を掘るのが上手な手(足)で「ギュッギュッ」と手の平を押してくる。
ちょっと痛くて、くすぐったくて、でも何だかかわいく思えてきたよ。



さて、こんな地面にいる虫たちを食べるのは…ヨシ原に巣を作るオオヨシキリ!
にぎやかに「ギョギョシギョギョシ!」と大きな声で鳴いている鳥です。今年は去年よりもたくさんの数のオオヨシキリが、このヨシ原にいるようですよ♪



そして、オオヨシキリの巣に卵を産んで、自分の子を育ててもらう(「托卵」と言います。)のが仙台市の鳥、カッコウ。その名のとおり「カッコー」と、初夏にのどかな鳴き声を聞かせてくれる鳥ですが、近年は数が減っているようです。



そんなカッコウ、6月20日にせんだい農業園芸センターに来ています!
カッコウを呼び戻すためには、カッコウが托卵するオオヨシキリのすみかとなるヨシ原を維持することが重要です。来年の2月には、去年に引き続き、ヨシ原を維持するための刈り取り作業も予定しています!



子育て中のオオヨシキリがたくさん鳴いているヨシ原のとなりには、大沼が広がっています。最後はこの大沼で生きもの観察!



双眼鏡よりも、もっと大きくみえる秘密兵器も登場!
何がいるかな…?



おっ!なんだかライオンみたいな立派な飾りを頭にのせた鳥がいます。こちらは「カンムリカイツブリ」。水中を泳ぐのがとっても上手!みている間にも、何回ももぐっていました。魚をとっているようです。



大沼では、黒と白のおしゃれなトンボも飛んでいました。まるで、白いベルトをしているみたい!これは「コシアキトンボ」。腰だけ黒くないから「腰が空いている」という意味で「腰空」トンボって名前がついたそうです。



楽しい時間はあっという間。そろそろ部屋に戻りますよ.。
建物の近くではツバメが元気に飛び回ってます。くちばしが黄色くて、こどもっぽい顔をしているね。今年巣だったツバメのヒナかな?かわいい。



あれ?太田先生がまた何か見つけたようですよ。
ここは普通の畑に見えるけれど…?



太田先生が指さす先にあるのは、畑の中のちょっとへこんだ穴。
この穴は…。


スズメの砂浴びのあとなんだって!この写真は、西谷先生が昨日の夕方撮った写真。羽をきれいにするために、こうやって砂浴びするんだって!毎日みている人も多い身近なスズメに、こんな一面があること知っていましたか?



そしてこんなところにも、生きものの気配があるんです。スピーカーの奥がもしゃもしゃしているけれど…?



ひょっこり。
実は、スズメの巣でした!6月はいろんな鳥たちの子育て期間!顔を出しているのは親スズメだけれど、この奥には子スズメがいるのかもしれませんね。



部屋に戻ったあとは、昼間は見れない生きもの達の紹介。
太田先生がこっそりヨシ原の近くにしかけていた自動撮影カメラには、一体何がうつっているかな?



じゃじゃーん!
犬?いやいや、キツネです!撮影時刻は夜中の0時30分。


じゃじゃーん!!
これはキジ!日本の国鳥です。撮影時刻は17時過ぎ。
みんなが帰った閉園後にも、いろんな生きもの達が生活しているんですね。


最後に、みんなにオオヨシキリの巣も見てもらいました。これは今年の2月にみんなで、ヨシ原を維持するための刈り取り作業をした時にみつけたもの。
今日は生きもの達の夏物語学びました。次は12月の冬物語。新しい発見がたくさんあるはずなので、是非参加してみてくださいね!


参加者のみなさんの声を、少しだけご紹介

どの生きものが何しているのがおもしろかった?

・オケラのぐいぐいする動き
・オオヨシキリが鳴いているところ
・水の中で浮くと、急いでもぐろうとするカゲロウの幼虫
のあわてぶり
・オオバンがヒナにえさをあたえて子育てしているところ
・オオバンの子どもが親にピコピコがんばってついていっていたところ
・ウが大沼の上に浮かんでいる流木で休んでいる姿が印象的だった
・オケラが手をけって逃げようとしたところ
・ツバメのヒナが電線でさぼっているところ
・カンムリカイツブリが水にもぐるところ・すずめの砂浴び
・メダカがたくさん泳いでいるところ・子育て真っ最中な鳥たち
・トンボがいったりきたりしたこと・沼で魚がはねたところ

今日、みたりきいたりしたことの中で友達や家族に教えてあげたいことは?

・双眼鏡で見ると、生きものの世界が楽しくなるよ
・人間は色と形で判別できるけど、動物は動かないとわからない。
動くと食べられてしまうので、じっとしている。
・ヨシを手入れした方が生きものが集まるということ
・白くて黒いトンボがいる
・ツバメの翼の長さで大人か子どもかがわかるということ
・すずめが砂浴びすること
・去年よりオオヨシキリが増えたっぽいこと
・巣立ったすぐのツバメのヒナのこと
・市動物や植物、虫たちも自然の中で生態系のバランスを上手に
とりながら生きている
・イトトンボが涼やかに飛んでいたこと
・大沼にライオンみたいな鳥がいた!
・オオバンの親子やカンムリカイツブリが高倍率できれいに見えたこと


今日の感想

・いつもの何気ない風景の中で生きもの達が元気にすんでいておどろいた
・改めて私たち人間だけが生きている訳ではないことを気づかされた
・自分の知っている鳥も、知らない鳥もいろいろな部分がわかって良かったし、楽し
いイベントで良かったです
・スズメが砂浴びをしたあとが、おもしろかった
・暑さを忘れるくらい夢中になれた
・ヨシ原を整備したら動物が増えたというのがおもしろかった
・植物を調べればその場所が分かるということがよくわかった
・娘より年上と思う子が面倒を見てくれたり、ほほえましかった
・オオヨシキリが何を食べているのかわかっておもしろかった
・来年はカッコウがいるといいなと思いました


せんだい農業園芸センターの
オオヨシキリの鳴き声などをホームページで
配信しています!
https://www.tamaki3.jp/wildlife/index.html

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