親子リサイクル体験教室を取材させてもらいまして、パソコンの部品から金を取り出しました。

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今日の取材先は名取の仙台高等専門学校(仙台高専)です。小型家電リサイクル啓発事業の一環で、家電製品に金属がどれくらい含まれているか、特に希少金属や価値のある金属がどれくらい含まれているかを体験してもらおうと、仙台市近郊の親子に集まってもらいました。
ちなみにイベントの主催は経済産業省 東北経済産業局です。


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今日の実験で金属を回収してもらう素材はこちら。パソコンなどに使われている半導体のメモリです。


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まずは、仙台高専の遠藤副校長先生の挨拶です。
「こんにちは。暑い中をみなさんようこそいらっしゃいました。今日は日頃使っている家電製品のリサイクルについて理解を深めていただくために、解りやすい「金」を回収してもらおうと思います」


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金属はおおよそ90種類あります。さらに一般的に電化製品には用途に合わせて多くの種類の金属が使われていまして、なかには非鉄金属と呼ばれる鉄以外の価値の高い金属。そして地球上でも産出される地域や量が限られるレアメタルと呼ばれる金属も使われています。
これら金属ですが、もともとは大地のなかから掘り出してきた鉱物から精製されていたのですが、こうやって街のなかから回収されてきた電気製品からも金属が十分に収集できるので都市型鉱山と言われています。


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では、これからは道具も多く使いますので、目の保護のためにゴーグルをしてもらいます。


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お手伝いは、高専の学生さんです。


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まず、メモリの接点部分をラジオペンチでポキポキと折り取っていきます。あ〜あ。メモリって昔は高かったんだよなぁ。。。1MBが1万円なんて時代もあった。。。僕の知り合いは8MBを7万で買ってたなぁ。


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なんて話をしていたら。
金は電気の伝導がいいので昔のコンピュータには、ふんだんに使われていたそうです。
パソコンの草創期には細かく丁寧に作る技術もなかったので、潤沢に金が使われていたそうな。ふ〜む。


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ふと横を見ると。Powerbook150があった!
僕これ持ってましたよ。17〜8年前の話ですよ。
僕が一番最初に手に入れたノート型パソコンです。文字入力ぐらいしかできなかったけど、当時は画期的だったんだよなぁ。


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あらら。。。別にコレを壊したわけではないけど。ポキポキポキポキ。


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折った端子は、試験管に入れて。。。


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あ〜あ。電子部品が、ボロボロ状態。


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そこに、薬品を追加します。
これなんですか?
「硝酸です」
硝酸は多種多様な金属を溶かすことができるので、今回のような実験には大変に向いているそうな。


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え?でも、金も溶かしちゃうの?
金は硝酸では溶けません。(溶けるのは王水)
メモリは、今では全部を金で作ってしまうと高額になるので、端子の土台に銅やニッケルを使い、その上に金でメッキを施しています。なので、硝酸に漬けて、反応が進むように加温してあげると金を取り出すことができます。


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さてさて。ちょっと溶け出すまでに時間がありまして。。。参加者の皆さんにご案内の時間です。
まずは仙台市ごみ減量推進課より。小型家電リサイクルについてのご案内です。
いままで家庭ごみで焼却して埋め立てていた小さな家電製品も、こんな回収ボックスを市内28箇所に設置しまして、現在は月に1トンの回収実績があります。


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その。。。回収した小型家電製品は、認定業者に引き渡され、金属地金へとリサイクルされます。


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こちら。回収後のフローですが。ケータイなど充電式のバッテリーなどが組み込まれた機器は、手作業で分解しているのだとか。大変だなぁ。


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そして、これら写真のような金属が回収できます。
例えばアルミ。1円玉一個分のアルミ(1g)を作り出すのに、鉱石から作り出すと3円分のエネルギーがかかります。その3円分のエネルギーがあると、回収したアルミ素材からはジュースの缶が100缶分もできてしまう。すごく大切でしょ。


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そうこうしているうちに、硝酸で溶け出した金メッキがメモリから剥離できました。
さすがに硝酸に浸かった状態で参加者の皆さんには渡せないので、洗ってからの提供です。


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これを、ピペットを使って容器に移してください。ふむふむ。これはフワフワ浮いて難しい。


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この。。。金を回収する方法は、これだけではなく様々な方法があるのですが、今回実施したメモリから硝酸を使って回収する方法は、富山高専の河合孝恵先生の開発した手法だそうです。


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回収できました?金のお土産です。確かにチョビっとではありましたが。。。


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ということで、本日の講座はここまでです。
ですが、実際に貴金属が採れるって理解してもらえました?
鉱物から直接作り出すよりはエネルギーが少なく、さらに希少な金属を埋め立ててしまったりとした環境に負荷のかかることもない。とても大切な技術なんですね。


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ではでは。みなさま今日はありがとうございました〜。

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