ジャレド・ダイアモンド「文明崩壊」

文明崩壊僕が読んだ本のレビューもたまには書ければなって思ってましたが、ここのところ読んだ本が環境と関係ないものや、関係はあるけど、ちょっと内容が重すぎるものばかりだったので、なかなか紹介が出来なかったですね。

しかも今回の本は、ちょっと読みやすいとは言えない文章だったので、この上巻を読む間に4〜5冊が本棚のこの本の脇をすり抜けて行ってしまったのではないかと思います。しかもやっと上巻だけ。。。下巻はどうしようか悩みどこなので、たぶん別の一冊をはさんでから下巻を読もうかな。

本の内容から〜
イースター島の文明崩壊はたいへんに象徴的なものでした。この本はこの第2章から読み始めても良いかも。。。
イースター島は本来は、緯度の高い孤島にしては、ある程度の巨木もある、それなりに豊饒な島のはずなんですが、問題は最も近い島から1300キロ近くも孤立していたということ。
島の人口は森林資源の豊かさから爆発的に増え、人々はモアイ像を象徴とする石像とその周りの石造りの構造物を創ることに生活以外の余剰エネルギーを集中させ。その結果、ほとんどの大木を切り倒したあと、島の表土は雨で失われ。島の樹々の再生力が失われたことで住民の暮らしをどんどんと窮状へと導きます。
島の周りには大型の魚類やほ乳類の穫れる海が広がるのに、漁労を行うための船を造る樹々さえ既に失われ。島を脱出するにも、隣りの島に行く船が造れず。冬の気温は氷点下まではいかなくても、樹々を燃やさずにはいられない温度で、どんなに小さな木でも切り倒して燃やした痕跡が見つかってます。

この本の中頃に出てくる言葉。「最後の一本の樹を切り倒した人は、どんな気持だったのだろう?」が、全てを象徴してます。

絶望の中で文明が崩壊し18世紀中頃にキャプテンクック一行が通りがかった時は、洞窟に僅かな人々が暮らし、ほぼ原始生活にまで戻っていたということです。

でも、このエピソードは、小さな地球の象徴なんです。
人口爆発から環境に負荷を与え続け、結果的に表土も失ってしまうと、なかなか元の植生には戻りません。
グリーンランドでも有史以来何度も入植が行われていますが、ちゃんと定着できたのは草を食べる家畜を飼う牧畜生活より、狩猟生活を行っていたイヌイットだけ。ほとんどの入植者は表土を失い、暮らしが成り立たなくなり開墾した土地を放棄しています。

そして、同じ問題が今のスーダンでも発生しています。内戦の激化で耕作放棄された土地の表土が流れ、飢餓がさらに飢餓をよぶ負のスパイラルが起きています。
Yahooニュースより

僕達は、今暮らしている地球や、まして日本を捨てることができません。
環境に負荷をかけず、規模なりの暮らしを維持するべきだと。。。この本を読むと切に思いますよ。

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