あいコープ「ぬくぬく生活情報局」もうドロボー暮らしはヤメようよって、何のことでしょう?

今日もやってきました環境セミナーレポートです。
今回の主催は「あいコープみやぎ」さん。美味しい食材の宅配や、暮らしの安全の具体的な提案をしてくれる協同組合さんですね。
今日のお題は。
東北芸術工科大学 准教授 三浦秀一先生の「これが世界のトレンド〜太陽と森のエネルギーで自給する暮らし〜」
建築工房 零 代表 小野孝助さん「6人20アンペア生活社長が語る“あたりまえ”の暮らし」
のふたつになります。相変わらず写真多めでレポートのスタートです。


まずは、あいコープさんの挨拶です。
「私たちは地球環境に良くないエネルギーに、これ以上頼らない暮らしのため、“なに”ができるか、今回のセミナーを考える切っ掛けにしたいと思います。」


ここより〜導入のスライド
宇宙から見ても、日本列島はくっきりと姿が見えています。
こんなに明るいなんて、知らなかった。そして、この暮らしを維持するために。。。。


地下から石油石炭の他、様々な物質を掘り出し利用しています。
その、先進国の発電炉で燃やすために、世界の各地で地下資源の開拓をし、そこに住む現地の人の暮らしも汚染しています。

私たちが電気を使う裏で誰かが傷つき、自分の子供たちには解決できない問題を残していた。そんな危険な地下資源に頼る生活はもうやめよう。

あいコープさんからのメッセージでした。


続いて三浦先生の「これが世界のトレンド〜太陽と森のエネルギーで自給する暮らし〜」の始まりです。

専門は建築ですが、エネルギーが専門の先生は、エネルギー寄りの考え方を。素粒子専門の先生は素粒子寄りの考えが強くなってしまうので、少なくとも震災以降の電力事故を考えると、専門家の視点のみに頼っていた発電事情は正しくなかったと言えます。
そこで本日は、違った視点から見るエネルギーの話で役に立てればと思っています。


そこで、今のエネルギーをもう一度見つめ直してみましょう。
エネルギーにはもともと私たちの周りにあった「太陽」「風」「川」「森」「畑」などの地上のエネルギーと、地下から掘り出して使っているエネルギーがあります。ですが、地球温暖化などを考えると、地下資源を継続して使うということには無理があると思う。地上の資源利用に暮らしを戻していくのが大切と考えます。



そこで、くらしの中のエネルギーを考えると、電化製品を動かす「電気」と、部屋を暖めたりお風呂に使う「熱」エネルギーのふたつに分かれます。

この電気利用のエネルギーを、ドイツでは何で発電したのかを調べましたら、23%が再生可能エネルギーで発電されていました。
この数値は偶然にも、日本が東日本大震災に襲われて深刻な事故が起こった2011年に、大きな発電ができる原子力発電すらも上回ってしまいました。


こちらの写真は、そのドイツの郊外にある太陽光発電所です。
ここの出力は78kwhです。日本では1kwhの発電所をメガソーラーと呼びますので、その差は大変なものです。


また、ドイツでは屋根の上など小規模な発電も大変に盛んです。
例えば写真は農家の持つ納屋をソーラー発電の施設として“貸出している”ものです。自分の所有する屋根を貸し出すことで双方にメリットがある方策が維持できるのも、再生可能エネルギーの固定価格での買い取り制度があるためです。


実際に、ドイツでのソーラーパネルの設置者の内訳を調べますと、4割近くが個人の所有するものだと分かります。


それでは、日本に目を向けましょう。
日本のソーラーパネルの設置状況を調べますと、東北6県では宮城県が設置数が多いのが解ります。
ただし、この設置数には、関東の業者が多く含まれています。残念なことに、発電しても利益は首都圏へ出て行ってしまう。これでは震災前と同じですね。


そのため、新しい取組みも始まっています。
こちらはこのたび設置された蔵王のワイナリーの発電施設です。事業費500万円を一般の方から、一口10万円の出資を募って設置しました。
この出資には、一年あたり12000円分のワインなどが10年間届くという特典がつきます。出資額と比べると少しだけお得な特典があるという訳ですね。<<<こちら。先生も出資されたとか。


そしてこちら。設置された太陽光パネルは鶴岡市、東根市、遊佐町と、それぞれ離れた地域にありますが行政への申請は一口にまとめて行っています。何故なら10kw以上の発電施設と以下の施設では、発電した電気の買い取り制度が「全発電量の買い取り/使用した差分の買い取り」「買い取り期間20年/10年」と、補助に大きな差があるからです。その為に3箇所を一口としてまとめて「ひとつの発電所」としました。



そして、有効なのは太陽光パネルだけではありません。写真は太陽光温水器です。
太陽光温水器は技術としては古いものですが、太陽光からのエネルギーの変換率が40%と高く、ローテクですが効率がいいのです。(太陽光パネルは15%)


これを一年間山形市内で使用した時の都市ガスの消費量の推移です。さすがに真冬は活躍の機会が少ないですが、6月はほとんどを太陽光でまかなっていて、一年を通すと40%ものエネルギーの節約になります。これは雪の多くない仙台では、もっと効果が出ると期待されます。
このように古い技術なのに太陽光温水器は省エネには大変に有効なのですが、日本ではどんどん減ってきているという現実もあります。


では、東北の森林に目を向けましょう。
東北地方は面積の70%が森林で、大都市仙台を抱える宮城県ですら57%もの森林があるという、木の資源には大変に恵まれた土地です。


そして、木々は何に消費されてきたかをグラフにしたものを見ますと、太平洋戦争以前は伐採された木の大半は燃料として使われていました。これが、1945年前後を境に日本の住宅需要が一気人増え、家具や建材、製紙などの利用に逆転されます。そして、現代では燃料としてはほとんど利用されていません。


それでは、日本全体の森林の比率が世界的にはどのていどであるのかを見てみますと64%と、フィンランド、スエーデンに次いで世界で3番目に森林の多い国だということがわかります。


これを、薪の生産量がどれぐらいあるのかで調べてみますと。。。。やはり0.9%と、ほとんど利用されていない実態が分かります。


では、同じようにドイツでは木材がどのように利用されてきたかをグラフで見てみますと、2010年頃に薪としての利用が家具や建材への利用を超えたことがわかります。ドイツは薪を重要な再生可能エネルギーとしてとらえていることが良く解ります。


そこで、まとめてみますと。。。
「森は再生可能な資源」
「薪は再生可能なエネルギー」
と言えます。


例えば、森は木が成長することで二酸化炭素子を固定することが出来ます。
その木を薪にして町に持ってくると、エネルギーとして利用し二酸化炭素も排出されますが、やがて木が育つことで再度安定します。


では、世界でも再生可能エネルギーの比率が高い3カ国の森林面積率と人口を比べてみましょう。すると。。。東北地方と数値が似通っていますね。日本全体では1億2千万と人口がとても多いのですが、東北地方に限って見てみると、ここはヨーロッパの再生可能エネルギーの多い土地と同じ環境が既にあるのです。


では、再生可能エネルギーの普及が世界3位のオーストリアを見てみましょう。
人口は810万人
森林面積3万8千㎢
そして、森林エネルギー比率は20%


東北地方は人口が970万人と少し多いですが、
森林面積は4万7千㎢と、こちらも少し大きいので、環境は大差ないのかもしれません。
だけど。。。森林エネルギー比率は、数値に出せないほど少ないのです。


そこで、海外で普及している再生可能エネルギーの熱源を見てみましょう。
欧州では、薪や、その他様々な木材が燃やせる薪ボイラーが普及しています。このボイラーでお湯を作り出して、実際に給湯に活用したり、暖房に利用したりしています。


この仕組みが日本でもうまく使えないかと思いますが、まだそこまで簡単に導入できる段階には来ていません。
今のところ日本の家庭に導入が可能そうなものは、木質ペレットを燃やすストーブなどです。こちらには導入時は値段が少々高いですが、自治体から導入に補助も出ていますので調べてみてください。


そしてヨーロッパの木質ボイラーですが、地区ごとに熱エネルギーから作った湯を供給しますから、まずは効率がいい。小さなボイラーでいっぱい炊くよりも、大型のもので熱を逃がさないように沸かした方が、省エネなんですね。
そして利用者が燃料を自身で給油する必要もないのです。結果的に、利用者は石油よりも安い熱料金を享受できる訳です。


そしてオーストリアのバイオマスの地域熱供給の拠点数はというと、1000箇所以上もあります。


そして、これが最も重要なのですが、地域で木質などの熱源を活用すると、木々の管理やボイラーの維持に、1万人あたり135人の雇用が生まれます。これら働く人の給与は、燃料代から出るのです。ところが、石油を海外から買ってくる従来のエネルギー形態ですと、9人分の雇用しか生まれない。


これを、人口一万人の町の家庭が使う燃料代で『お金の流れ』を見てみますと、灯油代の3億円のうち、流通経費など3千万円が地域で使われた残りの2億7千万円は、町の外に出てしまいます。もちろん海外から燃料を買う代金として、日本国外にも出ています。


ところが、木材を熱源として使用した場合は、お金もほとんどが「薪・チップ」そして人件費として地域に残るのです。


東北地方は自然の資源が大変に豊かな地域なので、東北には東北の暮らしにあった「安全快適な住まい」「安全なエネルギー」があり、これらは「住み続けるための雇用」も生み出すのです。
バイオマスは、地域の経済も立て直すのです。

——–ここまでが、三浦先生のセミナーでした。


続いて、建築工房 小野さんのセミナーです。
小野さんのお話しは「歯に衣着せず」という言葉が、なんとも心地よく響いてくる方です。
ご当人はアチコチでモメゴトが起きていると仰っていますが。
いやいや。この時代正直にお話しいただけるということは、なんと素晴らしいことなのだろう。


ただ。。。小野さんのお言葉は書き写すだけでアチコチに飛んでしまいまして、正直文章にし辛いのです。いやいやそんなことよりも、何かしらチャンスを見つけて、講演会を聴いてみることをお勧めします。
っと、いうことで、いきなり始まるこのフリップ。読みにくいぐらいの小さい文字だったのですが、ここに再掲します。



ママ:ねぇ、もう人様に迷惑をかけて暮らすのはやめましょうよ。

パパ:何言ってんだ!ウチの収入は何年も前からずっと泥棒で成り立ってるんだ。理想を語るな!

ママ:でも、いい事ではないわよ。ウチの子供達にも大人になって泥棒をさせるのは可哀想だわ。まともな仕事をしましょうよ。

パパ:バカ言うな!今のウチの収入を稼ぐのに、一般的な仕事だけではどのくらい働かなきゃならないのか解って言ってるのか?週に6日、しかも一日八時間も働かなきゃならないんだぞ!40年前の日本に戻れって言うのか??それが文化的な暮らしと言えるか!?

ママ:そうだけど・・・・たしかに今までの楽な生活ではなくなるかもしれないけど、私も今まで働いた事ないけど、パートとかして頑張ってみるから。

パパ:馬鹿野郎!そんな恥ずかしい事できるか!世間体ってモンがあるだろ!だいいち、子供達の習い事はどうするんだ?毎日の食費だってどうする気だ?そんな大人の勝手で子供達が可哀想だと思わないのか!?

ママ:だけど・・・今までは外食も多かったし、食材も高いものばっかりだったけど、ちゃんと考えてやりくりする必要もあると思うの。

パパ:ふざけるな!俺に毎日ご飯とみそ汁とおかず一品で生活しろとでも言うのか?

ママ:たとえば毎年行ってる海外旅行だって、国内でいいじゃない。飲み会だってそんなに行かなくたって生きて行けるじゃない。車だって一台あれば十分よ。

パパ:そんな事言って、40坪の新築だって買ったばっかりだぞ!腕時計のローンだってどうするんだ?夜の飲み会だって男には付き合いってモンもあるんだ!お前は外で働いた事がないからわからないだけだ!

ママ:そもそも泥棒なのに夜の付き合いが必要なの・・・・? ねぇ、泥棒なんて、やっぱり人様の犠牲の上に成り立っている生活はまともじゃないわよ。すぐにやめようよ!

パパ:ちゃんと現実を見ろ!収入が足りないんだから仕方ないんだよ!! 百歩譲ってやめるとしても、すぐにやめるだなんて無責任だ!○チガイだ!



さぁ。いきなり後頭部をガツンと殴られた気がしますね。
お気づきのように、このドロボーを「将来の子供に残すべきエネルギーを無駄遣いしている僕ら」、世間は「僕らの子孫」に変えてみたり。ドロボーを「温暖化など、危険な地下資源を使い続けている僕ら」そして世間は「廃棄物や汚染物の処理を任された次世代」に置き換えてみましょう。
ぼくらは、自分達のエゴのために、何回「しょうがない」を言い続けるのでしょう。

そして、提言です。
「剪定した枝葉や雑草を燃えるゴミに出すようになったのはいつからだろう。。。」


例えば、家を建てるとき。
僕らの住む日本には、概ね春分、そして秋分の時は太陽高度78°で光が差しています。
っということは、軒を長くして夏の強烈な太陽は遮断し、冬は部屋の中にまで光が入る適切な角度というものが、あります。
これは昔からやっているアタリマエのことなのに、一体いつから四角四面の家ばかりになったんでしょう?


これは、日本語の遊びなんですが、
「楽」の字は、ふた通りの使い方があります。
電気や、他の便利なものに依存して、もう元に戻れず「しょうがない」ばっかり口にする生き方の「楽(らく)」と、暮らしを工夫してアクティブに生きる「楽しい」があります。
文句ばかり言わずに、アクティブに生きるには、オススメはこれです。配電盤に取り付けて、電気の使用量を監視する「ワットメーター」
これを使うと、家庭内の小さな電気の流れも見えてきて、とても役に立ちます。
温水便座なんか、地味〜に電気を使っていますよ。


続いて電気の話。
エネルギーには他のエネルギーに変換できる「Hiエネルギー」と、変換が出来ない「Lowエネルギー」があります。
熱から電気を作るには、変換のロスが発生しますね。なので、電気はHiエネルギーで、この電気で熱を作るなんて、大変にもったいないんです。

ということで、こちらは木材から熱やお湯を作ることのできる「ウッドボイラー」木材だけではなく、段ボールもさっきの枝も、何でも燃やせます。
——-値段が書いてあるのは、零が販売代理店もしているからなだけで、いやいや、それよりも売ってるところを探してもないです。まずはお問合せを〜。


小野さん、すみません。
超とりとめもなく、そして楽しい講演でしたが、なかなか興味深いので何かの時に取材したいです!
実験的な暮らしや、ゴニョゴニョここでは書けないこともいっぱい飛び出してきて、ホントに面白いですよ。


そして、最後は質問コーナー。
「石巻市では、震災で壊滅した地域の再生に、デンマークをモデルにしていますが大丈夫でしょうか?」
「もちろん、デンマークも再生エネルギーの普及に取り組んで、充分に良い成績を出しているので大丈夫です」

「お話に出ていた木質ペレットストーブですが、燃料の供給にあいコープさんも取り組んで頂けたらどうでしょうか?」
「やはり、これは普及量が左右します」

「煙とか、有害物質などはどうなのですか?」
「やはり、完全にクリーンという訳にはいきません。だけど、物事はメリットとデメリットの両方を見ないと、決断できないではないですか。木質ペレットにも一部デメリットはありますが、それを上回る効果が見込めます。興味のある方は調べ始めてますよ」


っと、いうことで本日のセミナーも長々と書きました。(読んでいる人、スミマセン。)
そしてセミナーの後には、会場内には環境に関する様々なブースがありまして、melonさんの「うちエコ診断」の、これはミニ版ですね。


そして………………。葛岡に続いて、本日も来ていました。
女性の皆様。環境には布製が一番だそうです。


そして、今回の講座にお誘い下さいました、うちエコ診断でもお邪魔しましたね。後藤さんです。
環境に意識の高い人は、アクティブに動き出しています。
ほんとう。ドロボー暮らしは、もうやめましょう。

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