月別アーカイブ: 2020年4月

せんだい環境学習館 たまきさんサロンの休館延長について

せんだい環境学習館たまきさんサロンでは, ご来館者の安心・安全を確保し、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため 下記のとおり利用の全館休止を延長します。

【休止期間】
令和2年4月13日(月) から 令和2年5月10日(日) まで
[従前の休止期間:令和2年3月5日(木) から 令和2年4月12日(日)]


【休止内容】  
〇上記休止期間中は,セミナースペース,サロンスペースの利用及び図書の貸し出しは休止します 。
〇現在,貸し出し中の図書については,返却期限を利用再開まで延長します 。

ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒ご理解を賜りますようお願いいたします。

*今後の状況により,内容を変更する場合があります。
*小型家電回収ボックスのご利用は,月曜日~金曜日(祝休日除く)の10時から16時30分までとなります。

-お問い合わせ- 
仙台市環境局 環境共生課 
Tel 022-214-0007
(平日 8:30~17:15)

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サロン講座「Beyond Tourism~「観光」から「光」を「観る」ことへ~」及び「草原であそぼう~♪自然って面白い!」の開催延期について

4月25日(土) 開催予定のサロン講座「Beyond Tourism~「観光」から「光」を「観る」ことへ~」及び、5月9日(土) 開催予定のサロン講座「草原であそぼう~♪自然って面白い!」について、参加者の安心・安全を確保し、 新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため 、開催を延期(期日未定)させていただきます。

お申し込みをされた方にはご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒ご理解を賜りますようお願いいたします。

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せんだい環境学習館 たまきさんサロン
平 日 10:00~20:30
土日祝 10:00~17:00
休館日 月曜(月曜が休日の場合は、その翌日)祝日の翌日・年末年始
※現在休館中
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5月10日(日)「仙台おもちゃ病院エコ@たまきさんサロン」の開催延期について

5月10日(日) 開催予定の「仙台おもちゃ病院エコ@たまきさんサロン」について、 参加者の安心・安全を確保し、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため 開催を延期(期日未定)させていただきます。

来館を予定されていた方にはご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒ご理解を賜りますようお願いいたします。

なお、延期後の開催日は現在のところ未定となっており、決定次第、あらためてウェブサイトたまきさん等でお知らせしますので、よろしくお願いいたします。

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せんだい環境学習館 たまきさんサロン
平 日 10:00~20:30
土日祝 10:00~17:00
休館日 月曜(月曜が休日の場合は、その翌日)祝日の翌日・年末年始
※現在休館中
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TALK Bio-diversity-食べたり食べられたり-

令和2年2月9日(日)に、「Bio-diversity※-食べたり食べられたり-」というトークイベントを開催しました。このイベントは、仙台市環境局の生物多様性保全推進事業と、せんだいメディアテークの「せんだい・アート・ノード・プロジェクト」のコラボ企画第2弾で、企画運営はGalleryTURNAROUNDです。
今回は、美術家の佐々瞬(ささ しゅん)さんと、人類学者で秋田公立美術大学の石倉敏明(いしくら としあき)准教授をお迎えし、環境局職員の今井氏の進行でトークを展開しました。
※Bio-diversity:生物多様性の意味

<登壇者紹介>

人類学者の石倉准教授

石倉准教授は東京都国分寺市のご出身で、2013年に秋田公立美術大学ができた際に、初めて東京を出られたそうです。
専門は「芸術人類学・神話学」で、インドなどの山岳民族の神話を研究。「インド・シッキム州の先住民であるレプチャ族の神話にも、紅茶を作るためにインドに来ているネパール人の神話にも、『山を女性(女神)と考える』という考えがあり、ずっとたどっていくと日本にも通ずるものだった」とのこと。また神話を比較していくと、環太平洋だけでなく新大陸の方まで神話のモチーフがつながっていることにも気づかれたそうです。「大事なことは、人間の想像力と、その地域にどのような生物種がいるか。例えば、インドやネパールに『太陽が洞窟に隠れてしまう』という神話があるんですが、これが日本の古事記などの『天岩戸隠れ』の神話と同じ構造をしています。これは環太平洋の各地で見られるモチーフなんですよ。」と紹介してくれました。また、神話はその地域の生物種を構成要素として物語を組み立てていることが見えてきて、「生物多様性」と「神話学」は、意外に深くつながっていると感じるそうです。

美術家 佐々さん

佐々さんは仙台市のご出身で、東京にある美術大学で絵画を学んだそうです。その後、東日本大震災をきっかけに暮らしているインフラや現代アートに危うさや不安を感じたこともあり、「もっと地に足の着いた暮らしをしたい」と思って仙台に戻ってきたとのこと。「仙台に戻ってから釣りに熱中し、風の影響を受けて水温が変わると、それに伴って魚もいる場所を変える、など、自然を見る中で素朴な驚きを感じたんです。また、釣った魚をさばくことで、おいしく食べるための神経締めという方法や、包丁やまな板にも興味を持つようになりました!」とのことで、最近では包丁の職人さんと魚の作品を作ったりしていることも教えてくれました。
そして、今まであまり意識していなかったことに触れ、よりよく付き合おうとする中で、自分の周りにもとからあった「生活」や「生態系」、「気候」、「自分の生活する世界」の解像度が少しずつ上がってきたことに気づいたとのこと。「地に足を付けて暮らしたいな」と思っていたことの一つが、自分の暮らしのディティール(細部)を明らかにしていくことなんだなぁ、と実感しているそうです。

<今回のテーマ「Bio-diversity-食べたり食べられたり-」に関して>
司会の今井さんの「生物は生きていく上で、必ず他の生物と相互作用していて、私たち人間を含めて、『食べる』ということは他の生物との関係性を一番感じる行為です。今日は『食べる』ということを切り口に、生物多様性や外来生物について意識して考えていきましょう」との言葉で始まった今回のトークイベント。生物や人類学について、様々なお話が飛び出したトークの中から、内容をダイジェストでご紹介します。

●生物多様性とは?

みなさんは、「生物多様性」という言葉、知っていますか?生物多様性とは、地球上に色々な姿、形、行動様式を持った生きものが存在している状態をまとめた概念、とのこと。ただ、地球上の生物多様性が下がっているということが20~30年前くらいから危険視されていて、今は大量絶滅期とも言われているそうです。司会の今井さんから、「具体的には、地球上で15分に1種絶滅しているという学者もおり、その計算だと1日に約100種、年間で約40,000種の生物が地球上から絶滅。ちなみに、隕石の衝突で恐竜など多くの生物が絶滅したといわれている白亜紀は、1年間に0.001種だったんですよ。」とのお話があり、参加者も絶滅のスピードの差に驚いていました。
さらに、今井さんより、生物多様性が世界中で危機に瀕していると言われていることに関して、その4つの原因について説明がありました。
(1)森林伐採など、開発によって生きものの住む場所がなくなったこと
(2)人間が自然を手入れしなくなったこと
これは、「里地里山」と言われる、人間が落ち葉かきをしたり薪拾いをするような特殊な環境でしか生きられない生きものも多いのですが、最近はそういう手入れができなくなってきており、結果として里地里山を好んで生きる生物が減っています。
(3)外来生物の問題
意図的であれ非意図的であれ、生物が自然に持っている移動能力を超えて他の地域からある地域に入ってきた生物のことを外来生物と定義しています。一部の外来生物は、地域の生物同士の関係に影響を与え、もともとの関係性を大きく変えたり、種の絶滅をもたらしてしまう可能性があるため、危険視されています。
(4)地球温暖化
気候変動により地球の気温が上がってきているので、もともといた場所でその生きものが適応できなくなって絶滅してしまいます。

●外来生物って悪?
そして、「生物多様性の危機」の中の3つ目、外来生物の話は、人と自然のつながりを考える上でも、重要なキーワードとのことでした。
今井さんによると、人間は、実際に外来生物がなくなったら暮らしていけないんだそう。なぜかというと、食べている野菜のほぼ全部がもとをたどれば外来生物であり、また犬や猫などのペットに心の安らぎを得ながら生きている人もたくさんいる中で、犬や猫の仲間にも外来生物が多い。そういったものをすべて排除して生きていくことは到底できないし、私たちが『在来生物』だと思っているものも、数百年、数千年前に遡れば、ほとんど『外来生物』だとも言えます。そのため、一口に『外来生物が悪い』というのではなく、外来生物との付き合い方を考えていくことが必要かな、と思います、とのお話でした。

関連展示「佐々瞬作品展 『泳ぎまわるあなたへ』」

ここで、今回のイベントの関連展示についてご紹介します。
佐々さんは、日台漁業協定で定められた境界線上を行き来する海水魚に注目し、台湾での滞在調査と制作を経て、両国の人々が同じ海水魚を調理する記録映像を発表しています。
その作品は、台湾に1ヶ月滞在し、現地の人とコミュニケーションを取りながら暮らしていく中で、「僕にとっても彼らにとってもあまり身近ではない中間領域についてのプラットフォームを作るイメージで話題提供の場を作りたいと思い、『魚』というどちらでもない生きものの存在を通じて、どちらもの領域をも泳ぐ魚にフォーカスを当てて、中間領域をお互いに見ることができるのかなぁと思って生まれた作品」とのことでした。今回のトークイベントに合わせ、この記録映像をモニターで流しながら、中間海域の形に作った水槽に宮城の沖の海水を入れて、メバル、アイナメ、カレイ、アメフラシ、ヒトデ、海藻などを入れ、海を表現した作品を展示していただきました。

トークイベント中にも、この佐々さんの展示のことが話題に何度も上っていました。
石倉先生は、「国境問題というどうにもならない問題を抱えている一方で、佐々さんの作品を見てみると人間と動物の高い共通性と、食べるものとしての生命の在り方が見えてくる、基本に立ち戻させてくれる大事な作品です」と話していました。

●魚など生きものの供養塔
佐々さんは、今回の展示のように、生きものを展示に使っていることを「残酷だ」と言われることもあり、考えさせられていたそうです。そんな中、「漁師の人たちが命懸けで魚を獲り、さらに魚の供養碑を作っているという話を石倉先生に聞いて、妙に心に刺さったんです。」とお話しされていました。
石倉先生によると、生きものの供養塔は全国色々なところにあるそうです。有名なところでは、魚の供養塔なら東京の築地市場の神社や湯島天神、秋田県の埋め立てをした大潟村の八郎潟にあるそうです。他には、ドジョウの供養碑、ナマズの供養碑、ハタハタの供養碑といったものもあり、鮭については、山形県や新潟県では、供養碑を、いくつ獲ったら立てる、と決まっているとのことでした。山形県では「草木塔(そうもくとう)」という供養塔があって、木こりたちが木を切ったあとに立てるそうです。
動物を供養するだけでなく、木も供養するという話は、参加者にとってとても新鮮な話でした。

●「伴侶種(はんりょしゅ):コンパニオン・スピーシーズ」という考え方
人間と生きものの関係性の話になり、石倉先生から「伴侶種(はんりょしゅ):コンパニオン・スピーシーズ」という考え方が紹介されました。
「人間が他の種と一緒に生きている。その関係性を『伴侶種』といいます」とのこと。
人間は単独種として生きてきたことは一度もなく、様々な種との共生を続けてきています。外来種と在来種、人間とペット・・・そして、この「伴侶種」という考え方は、身近な種をどう扱っていくかという問題に関わってくるそうです。

●「外臓」、「共異体」という概念
また、石倉先生から、興味深い概念も紹介されました。
一つ目は「外臓(がいぞう)」という言葉。これは石倉先生の造られた造語です。
「内臓」と聞くと、体の内側にあるので、外の世界とはつながっていないもの、と考えますよね。でも、視点を変えてみると、「外臓」とも言えるのではないでしょうか、という概念だそうです。
なぜ、「内臓」を「外臓」と言えるのか。それは、人間の体の構造を考えるとわかりやすいとのこと。人間は口から食べて「内臓」を通って排出する構造ですが、「内臓」の内側は実は自分を取り巻く外の世界とつながっている。つまり、「内臓」というよりも外とつながっている臓器「外臓」だと言える、という考え方です。
二つ目は、「共異体(きょういたい)」という概念です。
これは京都大学の小倉紀蔵さんという哲学者の造った造語で、石倉先生が2017年に日本、台湾、韓国、香港、中国のアーティストと行ったプログラムで、通訳の方が教えてくれた概念とのこと。
これは、例えば「東アジア共同体」という地域共同体において考えるとき、日本と韓国と中国は、同じ歴史ではないし、同じような文化を共有してきたわけではないから、「共同体」と表すと「もともと同じ」と考えてしまう。これを「共異体」として考えたとき、「東アジア共異体」という、異なる社会の共存の歴史が浮かび上がります。よく考えてみれば「すべて最初から同じ」という意味での「共同体」なんてない。どんな村に行っても地域に行っても他の種と共生しているし、人間でないものもいるし、文化的にみても全然違うものが流れ込んでいるとお話しされていました。
「『外臓』も、『共異体』も造語だが、発想を転換してみると同じ現実が違うように見える。僕らが常に抱えている国レベルの政治の問題も、少し発想を変えてみると突破口が見えるかもしれない。」との言葉が印象的でした。

●最後に・・・「生物多様性を維持していくために」

石倉先生より・・・
どう人間が適度に干渉していくか。共通世界をどうデザインしていくのか。これは生物学者や生態学者、社会学者、ラウンドスケープデザイナー、行政など、いろんな専門家がチームを作らないとできない。
どういうデザインをすれば生物多様性が維持できるのかというのは、ある特権的な人が「こうすべきだ!」とするのではなく、色々な対立する考え方の人が対話をしながら作っていく、ということを、最近の人類学ではよく言われている。つまりハイブリッドな状態(異なった要素が混ざり合っている状態)をどう維持するのか。
この種を残すべきだ、という人と別の種を残すべきだ、という人が対峙するというのは当たり前のことで、どんどん議論すべきだと思う。
佐々さんより・・・
一つの専門性だけで考えていくというよりは、それを通じて専門領域を広げていくと、僕たちの生きている町全体を考える下地が育っていく。そして、アートへ飛ばすこと、まさに「外臓」のような視点が大事だと思う。仙台でそういうことができれば面白いだろうな、とわくわくする。
司会より・・・
このような、アーティストの方を呼んで環境問題を考える、というTALKのイベントは、今年2年目。仙台だからできたのかな、と感じている。違う世界に生きている人たちが同じ場所に集まって、1つの問題を別々の視点で考える。違う分野の人が集まると、自分の持っていない考え方を知ることができるので、とても貴重なこと。解決策を模索するのも非常に重要だと思う。

今回のイベントでは、国や地域などの地理的な視点のみならず、人類学や生態学、アートの視点からも「生態系」を見つめ直すよい機会となりました。そして、改めて、私たち人間と生きものたちの関わりの在り方を考え、生物多様性を維持していくための方法のアイディアをいただくことができたイベントでした。
石倉先生、佐々さん、そしてご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

<参加者のみなさんの声を、少しだけご紹介>

  • アート、環境、地域について、バランスのいいイベントでした
  • 発想の転換がおきました
  • 複数の局面からの見解を聴くことができ、面白かったです
  • アートとは違う分野との組み合わせで、お互いの視点を話し合うことがとても良かった
  • 「里山の思想」というアイディアは本当に重要だと思った
  • 教科書的な話になりがちなテーマなのに、人類学とアートの方の話で身近に感じられる話になった
  • 海に国境がないという話が印象的でした
  • 人類文化・地域、生物のつながり、発想について、大変考えさせられました
  • 御三方がそれぞれ別の角度で様々な知見を交えて議論していて、とても参考になりました
  • 一方向しか見れていなかったことが今回各分野の御三方のお話をきくことで、一つの答えが正しいとは限らないのだと思った。とても面白く、刺激的な時間でした
  • 「外臓」という考え方がおもしろく、物事の捉え方が広がると感じた
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