日別アーカイブ: 2012年2月13日

バックカントリーでの遊び方を考える

雪山への入口

環境大好き「たまきさんサイト」で、こういう話題が出てくるのは何かな?って思いますが、雪山も広い意味で言えば僕らを取り巻く環境で、アウトドアは、たまきさんの得意分野でもあるので今日だけ付き合ってくださいね。
そして、こんなとこ行かないよ〜って方も、違う世界もあるんだなぁと読んでもらえれば。ご勘弁を。



風に乗って雪が落ちてくる

昨日から、スノーボーダーが1組、スキー場から行方不明になっていますね。たぶん県警の山岳隊と地元山岳ボランティアが必死になって探していると思います。何を置いても生還を祈っております。
っで、なんでこんな書き出しだと言えば、昨日の泉ヶ岳の下山中にスキー場が近くなったあたりから幾らか斜面を下ってきたボードの滑走あとを見かけたのです。その時は「ふーん。よくこんなところを下りてきたなぁ」って思ってたのですが。。。。そういえば今年は日本中で随分と遭難者が出てますね。



深い新雪。

とにかく今年は、1月末からの寒波で降った雪の量が半端ではなく、どこまでもズブズブと深いです。スキーやスノボを楽しむ人にはたまらない状態だと思うのですが、ところが簡単にバックカントリーに足を踏み入れてトラブルに合うと、シャレにならない状態になります。

この入口の看板は、下に60センチぐらいの足があるけど、まぁ〜ずいぶん下の方までフカフカの雪ですね。

ラインは外せません

なので、僕らは歩く時に、出来るだけ先行者の踏みあとを外さないように登っていきます。
足元にはスノーシューを履いています。雪に対して浮力があるから、前進することができます。たまに遊びで、ちょい横を歩いてみたりもしますが、膝丈を超える積雪だと、疲れ方が違います。まぁそれでも下りだったらどこでもそれなりに対応は出来ますが。



この人達はスキーエリア内で苦労しています。

そこで申し訳ないですが、またもやこの人達(2月5日のブログ)に登場してもらいましょう。この人達は、ちゃんとスキーエリア内の、下ってもいい谷間に下りてきました。
僕らもこの上部の谷の入口を通過はしました。そして、2〜3歩足を踏み入れて、「こりゃダメだ。雪が深すぎて、入っていくと苦労するのが目に見えているので、尾根沿いで下ろう」って判断したんです。
何故なら?谷間は風で運ばれた雪が吹きだまる場所なんです。だけど谷間の上から覗くと、斜面一面にフカフカの雪がついているから、バックカントリースキーヤーやボーダーにはたまらなく魅力的に見えるでしょう。

ひとたび下りはじめると、なかなかストップも利かないのが新雪の面白いところでしょうが、どんどんと雪の深い場所へ引き込まれます。そして目的の谷間を下って、間違いなくもとのスキー場に戻れれば一向に問題ないんですが、思い出してください。山は基本的に山頂から放射状に谷間が広がっています。上で間違ったラインに入ると、自動的にどんどん人のいる場所から遠くへ運ばれていきます。
そして履いているスキーやスノーボードは、雪の深い緩斜面には浮力が足りなく、一定の場所からスピードが出なくなってしまう。一旦止まって、思い起こすとスキー場は、見上げるような尾根を越えた向こう側なんてこともあります。

男3人掛かりでも前進は大変

これは、昨年の冬に膝丈まである新雪を、男3人がかりでラッセルでよじ登った時の様子。
僕はスノーシューで、他の2人はカンジキでしたが、それでも簡単には進めなくて、これが装備が無かったら、雪に沈んで沈んでまともに前進など出来ないでしょう。



一面、雪の世界です。

そして谷間から抜け出せない間に日が暮れると、どんどん気温は下がります。
スキー場の関係者は、駐車場に残っているクルマの数で、エリア内にいるスキーヤーを管理しています。ということは、谷間で助けを求めているあなたが気がつかれるのは、仲間が不在に気がつく時。もしくはグループ全員が谷間にいる時は、スキー場のナイターが終わった時間となります。
スキーヤーは僕達山登りと違って、予備の食料は持っていません。寒さを防ぐ道具は基本的にスキーウエアだけです。



強風です。

スキーウエアは、一般的に乾いた環境で使うことが想定されています。
雪の中とはいえ湿度もある新雪の中で、体温を守ることは無理でしょう。ましてや、日が暮れてからの山の気温低下は、耐えることができるかどうか。
しかもスキーヤーは、一切の明かりを持っていないでしょうから、捜索する側も、谷間のどこにいるか?見当がつかない状態です。この状況では、捜索隊も明るくなるまで谷間の深くに下りてこれないでしょう。

っということで、恐ろしいことばかり書いていますが、今年は毎週のようにバックカントリースキー&ボーダーの遭難騒動が起きていますので、ちょっと注意喚起で書いてみました。
ルールさえ憶えれば、楽しいアウトドア活動なので、くれぐれも準備万端で、何が起きても、自力で帰れる準備をしましょう。



スカルパ ジョラス

オマケで、僕の足元装備です。
スカルパの冬山用登山靴、ジョラスです。相棒はひとつクラス上のモンブランを使っています。
一応、日本の山で使うには、かなりいいレベルの登山靴で豊富に保温材も入っています。でも、昨日の泉ヶ岳では、じっと止まっていると足元からジンジン寒さが伝わってきましたね。
僕はこの靴があっても、屋外で一晩過ごすなんでゴメンです。
東北の山は、関東に比べて標高で500メートル増しの寒さです。でも今年は特に寒い。。。



MSR デナリ クラシック

これは古いモデルですがスノーシューとしてはデファクトスタンダードになっている、MSR デナリクラシックです。
スノーシューは「西洋カンジキ」なんて訳されていますが、構造を見ると
・横滑りをふせぐレール(斜面のトラバースが出来ます)
・雪面に喰いつくクランポン(アイスバーンもある程度登ります)
・裏面のグリップを生む構造(雪面にシューを貼付けるように登ります)
など、比べ物にならないぐらい複雑な機能を持っていて、カンジキとは全く別物です。

特に近年ではスノーシューにも登はん用と、平地用がはっきりと別れてきて、デナリはこのクラシックから、ありとあらゆる派生モデルが出来てます。
平地用のスノーシューには、軽量化とコストダウンのためにクランポン以外の機能が省略されています。
平地用で山に登ると、簡単に登れてしまう割には下りでグリップが全く無く、もの凄く恐い目にあいますので、ご注意を。

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